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BCP(事業継続計画)と防災の主な違い|大企業と中堅企業のBCPの策定状況も紹介

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自然災害や人為災害、サイバーテロが起こってから、事業を復旧するための計画を立て始めると、多くの時間を要します。迅速に復旧するためには、事前にBCPを策定しておく必要があります。しかし、防災とどのような違いがあるのかわからないという方もいるでしょう。

この記事では、BCPと防災の違いについてわかりやすく解説します。後半では、大企業と中堅企業のBCPの策定状況についても紹介するのでぜひ参考にしてください。

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編集者:坂田健太(さかた けんた)

トヨクモ株式会社 マーケティング本部 プロモーショングループに所属。防災士。
2021年、トヨクモ株式会社に入社し、災害時の安否確認を自動化する『安否確認サービス2』の導入提案やサポートに従事。現在は、BCP関連のセミナー講師やトヨクモが運営するメディア『みんなのBCP』運営を通して、BCPの重要性や災害対策、企業防災を啓蒙する。

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BCP(事業継続計画)とは

BCPとは、企業が災害や事件などの緊急事態に直面した際、事業資産の損害を最小化し、中核事業を継続させて迅速に復旧することを目指す計画です。「Business Continuity Plan」の頭文字を取ってBCPと呼ばれています。

内閣府の事業継続ガイドラインでは「大地震等の自然災害、感染症のまん延、テロ等の事件、大事故、サプライチェーン(供給網)の途絶、突発的な経営環境の変化など不測の事態が発生しても、重要な事業を中断させない、または中断しても可能な限り短い期間で復旧させるための方針、体制、手順等を示した計画のことを事業継続計画(Business Continuity Plan、BCP)と呼ぶ。」と定義しています。

参照:内閣府 防災担当|事業継続ガイドライン-あらゆる危機的事象を乗り越えるための戦略と対応-(平成25年8月改定)

防災とは

防災とは、二字の漢字が示す通り、災いを防ぐことです。一般的には、災害が発生した際の被害拡大を防止し、災害後に迅速に復旧できるように備えることというように、より広い意味で使用されています。

災害対策基本法では、「国土並びに国民の生命、身体及び財産を災害から保護するため」に、防災を「災害を未然に防止し、災害が発生した場合における被害の拡大を防ぎ、及び災害の復旧を図ることをいう。」と規定しています。

皆さんも、防災は幼少期からよく聞く言葉で、1年に一度は学校でも避難訓練が実施され、避難経路や避難所を聞かされていたと思います。また、防災活動は、教育現場に限らず、地域や商業ビルなどにおいても、定期的に訓練が実施され、一般生活にも定着しています。

BCPと防災の違い

BCPと防災の違いを確認していきます。主な違いは、以下のようになります。

BCP防災
目的重要な事業の継続
(人命や財産の保護を含む)
人命や財産の保護
対象事業に影響を及ぼすあらゆる脅威自然災害、伝染病
適用範囲重要な事業
(製品・サービス、拠点、取引先など)
被害が想定される地域や施設
有効性評価復旧時間、優先事業への影響死傷者数、物理的被害
経営的視点戦略的取組必要事項
対策活動全社よりも広く活動拠点単位

BCPは会社を存続するための中核事業を対象に、被災時にも事業活動を継続させることで、結果的に新たな顧客獲得にもつながり得る戦略的な取り組みです。重要な事業の特定、目標とする復旧時間・復旧レベルの設定、当該する重要な事業の上流工程から下流工程までを考慮し、その継続に必要な要素の保全などを図ります。

すなわち、防災という観点だけでは不十分だという意識を持つことが重要です。

ここからは、BCPと防災の違いについてより詳しく説明していきます。

BCPと防災の目的

BCPの目的は、事業資産の損害を最小化し、中核事業を継続させ、迅速に復旧することです。これには、従業員や会社資産の保護も含まれています。一方、防災の目的は、災害による被害を最小限に抑えて、人命や財産を保護することです。

BCPと防災の対象

BCPの対象は、事業に影響を及ぼすあらゆる脅威です。自然災害に限らず、サイバーテロや事故などの人為災害も含まれます。それに対し、防災の対象は、地震や火事、大雨などの自然災害や伝染病が中心です。

BCPと防災の適用範囲

BCPは、事業の継続において重要な組織や人員、拠点、製品、サービス、サプライチェーンなどに適用されます。一方、防災では、被害が想定される地域や設備を適用範囲としています。

BCPと防災の有効性評価

BCPの有効性は、復旧時間や優先事業への影響をもとに評価されます。従業員を保護できていても、事業をすぐに復旧できない場合には有効性が低いと評価されるのです。一方、防災は、死傷者数や物理的被害で有効性を評価します。

BCPと防災の経営的視点

BCPは、被災時の中核事業の迅速な復旧と継続が、新たな顧客獲得にもつながり得る戦略的な取り組みです。一方、防災は組織が災害に対して取らなければならない必要事項と位置付けられています。

BCPと防災の対策

BCPの適用範囲には、取引先も含んでおり、全社よりも広い範囲での対策が求められます。それに対し、防災では拠点単位での対策が中心です。

大企業と中堅企業のBCPの策定状況

令和4年に内閣府が公表した「令和3年度企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」によると、大企業と中堅企業におけるBCPの策定状況は以下のとおりです。

策定済みである策定中である策定を予定している予定はない
大企業70.8%14.3%11.0%2.7%
中堅企業40.2%11.7%28.2%11.8%

出典:「令和3年度企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」

策定済みと回答した大企業の割合は約70%であるのに対し、中堅企業の割合は約40%でした。策定済み+策定中まで含めると、大企業では約85%、中堅企業は約52%です。これらの結果から、すでに多くの大企業では策定済みまたは策定が進んでいますが、中堅企業ではまだ浸透段階であることが分かるでしょう。

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防災の観点だけでは緊急時の事業継続を確実にするのに不十分

BCPと防災は、目的や対象、適用範囲、有効性評価などの点で異なります。BCPの中に防災が含まれていると考えると、イメージがつきやすいでしょう。

防災は人命や財産の保護を目的としたものであるため、事業を迅速に復旧するための計画として不十分である。会社を存続させるためには、自然災害や人為災害、サイバーテロなど事業に影響を及ぼすあらゆる脅威に備えて、BCPを策定することが重要です。

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編集者:坂田健太(さかた けんた)

トヨクモ株式会社 マーケティング本部 プロモーショングループに所属。防災士。
2021年、トヨクモ株式会社に入社し、災害時の安否確認を自動化する『安否確認サービス2』の導入提案やサポートに従事。現在は、BCP関連のセミナー講師やトヨクモが運営するメディア『みんなのBCP』運営を通して、BCPの重要性や災害対策、企業防災を啓蒙する。