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台風時に企業が行うべき対応とは?事業継続の観点から解説

大きな台風被害が予想されるとき、企業は従業員を守るため「安全配慮義務」を意識しなければなりません。しかし、災害時だからと完全に事業を停止させるわけにはいかず、従業員の安全は確保しつつも必要業務は継続する必要があります。

一見、両立が難しい「従業員の安全確保」と「通常に近い稼働体制」は、それぞれどのようにして実現すれば良いのでしょう?

今回は、企業に求められる事業継続の観点から、台風時に求められる対応をご説明します。

台風時の事業継続リスクとは

台風の発生により事業継続が困難になるリスクは、以下の通りいくつか挙げられます。

事業継続を困難にする台風時のリスク
出退勤時に危険が及び、場合によっては出退勤が不可能になる
オフィスに浸水し、業務に使用する各機器・書類へ被害が出る
取引先が被害を受けて、間接的に自社の事業継続に支障が出る

どれも事業継続を目指すとき重要なポイントとなりますが、このうち「従業員の出退勤」にまつわる対応は特に慎重さが求められます。従業員の安全配慮と事業継続のバランスが崩れることで、いずれかの問題が起こるからです。

  • 従業員に出社を強要したため、ネットで拡散されてイメージダウン
  • 事業継続を怠ったため、取引先に損害を与えて信用を毀損

こうした問題を防止するため、どのような対策を講じるべきか解説していきます。

台風時の事業継続に向けて行うべき対策

台風発生とともに起こるリスクに対して、企業が講じるべき対策は大きく5つあります。

台風時の事業継続に向けて行うべき5つの対策
台風時に事業継続ができる体制構築を進める
各従業員の出社判断・行動基準を決める
台風直撃時の連絡手段を確立しておく
データのクラウド管理・遠隔地への定期的なバックアップ
台風被害に備えて防災対策グッズを揃える

どのように実行すべきなのか、それぞれ具体的にご説明していきます。

台風時に事業継続ができる体制構築を進める

オフィスワークの多い企業が台風時の事業継続を考えるとき、最初に検討すべき対策は「リモートワーク」の導入です。

台風時は交通機関が麻痺し、道路も渋滞しやすくなるため、このような状況で出社して通常通り業務を行うことは困難。各従業員がいつ出社できるのか分からない状態は、業務進行の予想を立てづらく、台風状況によっては従業員を危険にさらします。

一方、各従業員に在宅勤務の指示を下し、事前に決められた仕事を自宅で遂行してもらえば、従業員に危険は及ばず安定した生産性が期待できます。リモートワークだけで、全ての業務に対応できるとはいえませんが、それはほかの企業も同様です。

全ての業務を継続することは難しいため、「事業のうち重要な部分のみ対応する」と割り切り、台風時でも確実に事業継続できる体制構築が望ましいでしょう。

各従業員の出社判断・行動基準を決める

医療や金融、インフラ関連の仕事など、発災時でも普段以上の対応を求められる事業の場合、リモートワークの導入では対応できないケースが多々あります。

このような場合には、「出社する従業員」と「出社しない従業員」を明確にし、出社判断に戸惑わないように各員の行動基準を定めるべきです。

たとえば、緊急性の高い業務に対応できる人員を、台風接近前に社内もしくは業務を遂行する場所へ配置。くわえて、寝泊まりするための準備を整えておくことで、台風時の出退勤における課題である交通面のリスク、移動中の事故を回避できます。
台風直撃時の連絡手段を確立しておく
リモートワークや寝泊まりなど、イレギュラーな体制により事業継続を試みるとき、連絡手段の確立は重要です。

これらの対応をスムーズに実行するうえで、連絡が滞りなく行われることは必須条件になる一方、大規模な災害が発生した際は、電話回線の混雑やメールサーバーのパンクが懸念されるからです。

そのため、台風をはじめとする災害時の連絡手段として、インターネットを利用した安否確認の手段が候補となります。

トヨクモが提供する「安否確認サービス2」も、災害時の連絡に適したサービスの1つ。管理者からの一方通行な指示だけでなく、従業員同士が相互にやりとりが可能なコミュニケーションツールが充実していることも特徴です。

導入後、電話+メールを利用していた場合と比較して、返答率が60%から97%に上昇したケースもあることから、同様のサービス導入を検討することはほぼ必須だといえます。

データのクラウド管理・遠隔地への定期的なバックアップ

業務に必要なデータをハードディスク等の「物理メモリ」で管理している場合、管理場所に注意を払っていたとしても、浸水被害に巻き込まれる可能性があります。

そのため、データ管理は以下のいずれか、もしくは両方を意識して行うことを推奨します。

台風被害に備えたデータ管理の一例
クラウドサービスを利用してデータを管理する
複数の遠隔地にデータ管理場所を分散する

近年では、安価に利用できるクラウドサービスが増えており、手軽にデータをオンライン保存できる環境になりました。以前は、情報漏えいを懸念する意見が多かったものの、昨今のセキュリティ面における成熟は目ざましく、現在は安心して利用できるサービスが大半です。

一方、複数の遠隔地でデータ管理を行う方法は、自社だけで管理体制を整えられるというメリットがある反面、管理場所の確保や記憶媒体の用意にコストがかかります。そのため、管理場所を分散する手法は、資本力に一定以上の余裕がある場合に限られてしまうのです。

これらの特徴から、コスト面に優れており、年々セキュリティ能力が向上しているクラウドサービスの利用が推奨されます。くわえて、オンライン接続により管理環境が常にアップデートされる点も、両者を比較するうえで加味すべきでしょう。

台風被害に備えて防災対策グッズを揃える

台風は、あらかじめ進路が予想できるため、不意に発災して緊急事態に陥るケースは多くありません。しかし、台風時の出社が避けられない場合もあり、こういった条件下では防災対策グッズが重要となります。

台風に備えて持っておくべき対策用品
防災セット 基本的な防災対策グッズが網羅されたセット
レインコート 傘と比較して、効果的に風雨を避けつつ移動できる
予備電源 事業継続に欠かせない機器を稼働させるために必須

防災セットは、保存水や非常食をはじめとする「災害時に役立つグッズ」が網羅された製品。台風だけでなく、地震や津波が起こった際にも利用できるため、優先して購入すべき防災対策グッズです。
従業員分の防災セットがあれば、一通りの防災対策グッズが揃うものの、台風時は激しい風が予想されるため雨具が欠かせません。豪雨・暴風にさらされながら傘一本で移動するのは困難であるため、全身を保護できるようにレインコートを準備しておくべきでしょう。

予備電源はいわずもがな、停電時でもオフィス機器を稼働させるために必須です。

「事業継続に対する意識の高さ」は重視されつつある


冒頭部分で解説したように、取引先が被害を受けることで、間接的にダメージを被る可能性は十分に考えられます。そのため「事業継続に対する意識の高さ」を気にかける企業は多く、事業継続のプランが未策定であることにネガティブな印象を抱くケースもあるのです。

こういった理由から、今後は取引先に好印象を与える意味合いも兼ねて、事業継続に対する意識を高めていく必要があります。さらに、自社の取引先が事業継続に対してどのようなスタンスであるのか、あわせて確認しておきましょう。

まとめ

従業員も取引先も「発災時の対応」に対してセンシティブになっており、企業はますます事業継続へ慎重な姿勢で向き合うことが求められています。

そのため、今回ご説明したような対策を検討し、防災意識の高い体制構築を目指していかなければなりません。従業員の安全配慮、および事業継続のバランスを考慮した組織作りのため、いま一度台風時の対策を検討してみてください。

参考:
台風19号、3連休に関東直撃の恐れ 台風時に企業が取るべき対策は?

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