BCPを策定するための研修を担当者が受けておくメリットとは

BCPを策定するための研修を担当者が受けておくメリットとは

まだ記憶に新しい東日本大震災をはじめ、ここのところ日本では大きな災害が発生します。近年は特に大きな地震が頻発しており、今後も大地震が発生する可能性は高いとされています。こうした災害によって事業が継続できないという事態は避けたいところです。

そこで重要になってくるのがBCPですが、BCPの策定方法などよくわからない、という企業担当者もいるかもしれません。本稿では企業担当者に向けて、BCP策定のために受けるべき研修やセミナーについて紹介します。

BCPの策定・運用のため研修やセミナーを利用するメリット


東日本大震災では、BCPを策定していたことで、事業への打撃を最小限に抑えることができた企業が数多くありました。実際にBCPに沿った運用をして、BCPの重要性を実感した人も多かったのではないでしょうか。

しかし、サイボウズスタートアップ株式会社が運営する防災総研が実施した「自社のBCPに対する認識調査」によると、実際にBCPについて把握できている新入社員は17.5%しかいませんでした。

一方、BCPを担当する企業内での防災教育担当者へ向けたアンケートでは、全体の75.7%が自社のBCPについて新入社員教育をしたと答えました。これらの結果からみると、BCPについての社内研修を実施しているにもかかわらず、受けた社員には実際に浸透していないということがわかります。

また、教育担当者の悩みについては「訓練の形骸化」や「災害を想定しきれているのか」という回答が目立ちました。東日本大震災以降もさまざまな大災害が発生しており、災害下においても事業を継続していくBCPの重要性が高まっている証拠です。しかし、他のプロジェクトのようにPDCAサイクルなどで見直すことができないため、BCP策定ではより実践的なものを作る必要があります。

このような悩みを抱えている企業担当者や、これからBCPを作成するという企業担当者が、BCPの策定・運用のため研修やセミナーを利用すると、さまざまなメリットが得られます。

まず、研修やセミナーではBCPの目的や構造といった枠組みから学ぶことができます。そして適切な運用ができているかについても判断できるようになります。こうした能力を身につけることで、日常業務に戻るまでのサービスの復旧過程や災害管理を網羅したBCPを策定できるようになるのです。

特に研修やセミナーでは体系的にBCPについて学ぶことができるため、自社のBCPの問題点を解消したり、新しいBCPを策定したりする際の役に立つことでしょう。

参考:
bsi事業継続計画(BCP)策定研修コース
自社のBCP(事業継続計画)を把握している新入社員は17,5%−サイボウズスタートアップス安否確認サービス2

BCPに関する研修・セミナーのタイプ


いくつものメリットがあるBCPに関する研修やセミナーですが、会社の規模や業種、研修に割ける時間など、企業によって導入できる研修やセミナーの条件は違います。そこで、ここではどのような研修やセミナーがあるのかについて紹介します。

まず、確認していただきたいのがBCP研修の目的です。研修やセミナーによっては現在のBCPの問題を洗い出すという目的で開催されているものもあるため、自社が必要とする内容かどうかを調べる必要があります。

また、研修やセミナーによって日程もさまざまです。1日に3〜4時間程度の内容を数日に分けて行うものや、前期・後期の2回に分けているものもあります。しかし、あまり時間が空きすぎると内容を忘れてしまうこともあります。そうした場合には、1日で基礎からBCP策定まで行う研修がおすすめです。1日だけであれば、通常の業務への支障も少ないでしょう。

他にも企業の規模に合わせた研修やセミナーを視野に入れてもいいかもしれません。たとえば商工会議所、商工会、中小企業組合等を主催者とする中小企業の集合研修があります。公的な機関が主催する研修やセミナーは多くの企業から担当者が出席するので、コストを抑え、効率的なBCP策定ができます。

このようにBCPに関する研修やセミナーにはさまざまなものがあります。自社の目的や割ける時間、会社の規模を勘案しながら、参加する研修やセミナーを選定するとよいでしょう。

参考:SOMPOリスクマネジメント 中小企業向けBCP策定集合研修

研修・セミナーの事例


さまざまなBCP研修やセミナーが行われていることを紹介しました。ここではさらに踏み込んで、BCPの研修やセミナーの事例について紹介します。

BCP策定研修・セミナーの事例

大抵の研修ではイントロダクションがあり、BCPの必要性やBCPとは具体的にどういうものかについての説明から始まります。ここでは枠組みを開設することが多く、たとえば緊急時対応の計画や安全確保のための初動、危機管理計画などBCPに必要な行動計画の種類について紹介したり、事業の継続計画の概要などを取り上げたりします。

ここからは研修やセミナーによってカリキュラムが変わりますが、ワークショップ形式のセミナーでは、たとえば災害が起きた直後の活動ルールを決めたり、ステークホルダー分析を行って災害時の組織編成について整理したり、実際の状況を想定した模擬研修・セミナーが展開されます。

また、災害が起きたら会社内に対策本部を設置しBCPを進めていくことになりますが、その際の活動を決定するという研修もあります。

BCP策定をゴールとする研修では、ワークショップでBCPに関する感覚や経験をもとにBCPの演習計画を立ててみるなど、自発的な活動の練習をさせてくれる傾向があります。そして、最後に自社のBCPを策定して終了になります。

日程の参考例
9:00〜9:10 イントロダクション
9:10〜9:30 BCPの概要・枠組みに関する座学
9:30〜12:00 ワークショップ(活動ルールの策定・ステークホルダー分析など)
12:00〜13:00 昼休憩
13:00〜15:30 ワークショップ(BCPの演習計画の策定など)
15:30〜16:30 BCPの策定
16:30〜17:00 クロージング

BCP訓練手法に関する研修・セミナーの事例

訓練が形骸化しているという企業の場合、BCP訓練や評価を適切に行うことを目的とした研修・セミナーを選ぶ必要があります。ここでは4時間のワークショップ型の事例を紹介します。

やはり、研修・セミナーということでイントロダクションから始まります。そして、訓練の必要性について座学があります。実効性について学んだ後、評価手法について学びます。BCP訓練に関する一連の知識を身につけた後で、ワークショップへと進みます。

ワークショップでは図上訓練や意思決定訓練といった、災害時を想定した訓練手法などを実践します。ワークショップによって実際の訓練手法について体験したら、訓練の評価と課題の改善手法について学びます。

最後に、ワークショップの体験を生かして自社訓練計画の設計をします。

日程の参考例
14:00〜14:10 イントロダクション
14:10〜15:20 訓練の必要性や実効性についての座学
15:20〜15:50 簡易評価についての座学
15:50〜16:40 ワークショップ(図上訓練・意思決定訓練など)
16:40〜17:20 訓練の評価と課題の改善手法の解説
17:20〜18:00 自社訓練計画の設計

BCPに関する研修・セミナーは目的やカリキュラムによって千差万別です。ここで挙げたBCPの研修やセミナーの事例も一例でしかありません。しかし、より実践的なBCPの研修やセミナーを受けたいのであれば、ワークショップの時間が設けられているものを選ぶとよいでしょう。

参考:ニュートン・コンサルティング 1DAYで学ぶ有事に使えるBCP研修

まとめ

災害は突発的に発生し、事業に多大な影響を及ぼす可能性があります。そうした際にBCPを策定していれば、円滑に通常業務に戻ることができ、事業への影響を最小限に抑えられます。しかし、実践的なBCPの策定や評価は難しく、企業担当者も頭を悩ませていることが少なくありません。

このような状況に置かれている企業担当者は外部で実施されている研修やセミナーを活用し、自社を災害や緊急事態から守る準備を進める必要があるでしょう。

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