11月5日は【津波防災の日】。企業の津波防災の考え方と知るべき警報の種類

11月5日は【津波防災の日】。企業の津波防災の考え方と知るべき警報の種類

突然ですが、11月5日は何の日かご存知ですか。「津波防災の日」「世界津波の日」です。

東日本大震災発災以来、津波対策の重要性は今まで以上に各自治体で叫ばれています。でも、あなたの会社はきちんと対策できていますか。そもそも、あなた自身は津波に対する正確な知識をお持ちでしょうか。

今回は、企業の事業継続の鍵となる従業員を守ることに焦点を当て、総務ができる津波対策について考えます。

あらためて考える、津波の危険性

海底で大震災が発生したときに生じる津波。津波と通常の波の違いは、波長(波の長さ)にあります。

一般的に海岸に打ち寄せる波は、波の山から山の距離で数メートル程度。たとえ天候が悪く波が高くても、すぐに波は引き返します。

ところが津波の波長はなんと数百キロメートル。押し寄せる水の量は比べ物にならないほど多く、海岸はしばらく水浸しに……。さらに、押し寄せた水はすべて引き上げていくため、波に物、人、建物がさらわれてしまい、結果跡形もなく物が消え去ってしまうことがあるのです。

そのためたった20〜30cmの津波だとしてもとても危険で、企業として津波に特化した防災意識を高める必要があります。次章でどんな防災対策が効果的なのか確認しましょう。

参考:
津波の力と危険性(NHK そなえる防災)
津波のメカニズムや危険性、日ごろの備え、避難方法について動画で学ぶことができます。地震、台風、熱中症の危険性から身を守る方法も掲載。

企業の津波防災を考える

では、企業が考えるべき津波防災の対策とは何でしょうか。今回は、総務が従業員を守るために何をすべきかという観点から、「自社の建物や設備の津波対策」「企業と地域の津波防災の関連性」「避難方法・避難場所の周知」の3つのポイントについて考えていきます。

【1】自社と地域の津波防災の関連性
まずは自社ビルがある地域がどんな被害を受ける可能性があるのかを確認しましょう。そうすることで、適切な防災対策を考えることができます。津波による住民の被害、インフラ(電気・電話・水道・ガス)の被害、そして公共交通機関の被害の関連性についても確認しましょう。

被害状況のイメージを膨らませるために、都道府県が想定するハザードマップを活用します。海岸・川からの距離、地形の特徴、地盤の高さ・強さ、地域の災害履歴を知った上で、どんな防災対策が必要なのかを考えましょう。

参考:
国土交通省ハザードマップポータルサイト
洪水浸水想定区域*や道路情報、危険箇所など、身の回りの災害リスクが検索できます。各市町村が作成したハザードマップの閲覧も可能です。

*洪水浸水想定区域とは、国や県が指定した河川で、計画の対象となる降水量による河川のはん濫の場合の、浸水が想定される区域とその深さを示したもの

洪水浸水想定区域に自社ビルがある場合、移転や建物のかさ上げなど、危険から回避できるよう津波防災対策を実施。主力工場がある場合、被災した場合にも事業が継続できるよう、遠隔地で生産を補完できる体制を整備する必要も考えられます。

難しい場合は、生産施設や物流拠点をなるべく高い階に用意しましょう。精密機器や商品の保管場所を移設することは、事業を継続する上でも大切な津波防災と言えます。

【2】自社が受ける被害の想定
地域で受ける被害が想定できたら、次に自社ビル自体にかかる被害想定を考えます。もし電気が止まったら?ガスが止まったら?道路が陥没したら?考えられる可能性に対して、防災対策をしましょう。

人的被害総数が地域によって異なるのは、津波被害のほかに、堤防の損壊や沈下による事故が発生するかどうかも原因のひとつ。津波が来襲しなかった場合でも、浸水が発生し避難する必要が出てくるかもしれません。そのときに事業を継続させるために、何ができるでしょうか。

以下の項目は、津波による想定される被害です。自社が津波の被害にあった際にどのような被害をもたらすのかあらかじめ想定し、マニュアル化しておくと安心です。もちろん、常に最新の状態に保つために、定期的な見直しをお忘れなく。

1、従業員、従業員の家族と、取引先の被害状況の想定
2、自社の建物や設備の被害
3、IT関連の被害(バックアップを用意する)
4、自社の生産・物流の停止
5、シェアの低下
6、キャッシュフローの悪化
7、サプライチェーン寸断による事業への影響
8、株主・顧客・取引先への影響
9、地域住民・公官庁・地方公共団体への影響

これらの情報は企業の事業継続計画(BCP)としてまとめておくことを推奨します。

参考:
BCPとは?便利なテンプレ集3選と、管理手法であるBCMまでを一挙解説
事業を継続するために必要なBCPの考え方と、BCP策定に役立つテンプレートをご紹介。

【3】避難方法・避難場所の周知
何よりも大切なことは人命を守ること。企業の総務・防災担当は、従業員が速やかに避難できるよう、避難方法と場所をいくつも検討し、訓練することが重要。知っておくべき標識をご紹介します。

津波避難場所:津波に対しての安全な避難場所(高台)を示す
津波避難ビル:津波に対しての安全な避難所(避難ビル)を示す
津波注意:地震が起きた場合、津波が来襲する危険のある地域を示す

「津波警報」を聞いたら、素早く海から離れること。特に津波注意の標識がある場所から離れましょう。また、避難するときは、近くの高台や津波避難タワー、津波避難ビルに向かうよう指示します。そのときの目印として津波避難場所津波避難ビルの標識を探しておくと良いでしょう。

第一波の後に、より高い第二波が到達する可能性や、一度おさまった津波でも、余震により再度発生することがあります。警報・注意報が解除されるまでは決して被災地域に立ち入らないよう呼びかけを徹底しましょう。

知っておくべき3つの警報の種類

東日本大震災を経て、2013年3月7日に改善された津波警報・注意報。どんな警報のときに、どのような行動をするべきか。

ここでは、3つの警報・注意報と、発表される津波の高さ、想定される被害、取るべき行動についてご紹介します。


出展:首相官邸

東日本大震災の発生3分後に発表した津波警報第一報では、地震規模と予想した津波の高さが過小評価だったことが、住民の避難の遅れに繋がり、被害が広がりました。そこで気象庁は、マグニチュード8を超える巨大地震が発生したときは、すべて統一して「巨大」という言葉を用いた大津波警報を発表するように改善。以下の流れで情報が発信されるようになりました。

■大津波警報が発表されたときの大まかな流れ
①「巨大」「緊急に高台等へ避難せよ!」とメッセージが発信される
②地震の規模が明らかになる
③津波警報が更新される
④予想される津波高が数値で発表される

この警報が発表されたら、ただちに安全な場所へ避難しなければなりません。

まとめ

企業の津波防災は、事業を継続するためにも必要な理解のひとつです。大震災、津波が発生したときに、事業継続の要となる従業員の命を守るためにも、ハザードマップを確認し、設備の水害対策や避難訓練を実施しましょう。

いつ、どのタイミングで被災するかは誰にもわかりません。思い立ったらすぐ行動することが、企業、従業員、そして地域社会を守る行動につながるのです。

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