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大人が防災を学べるゲーム5選!訓練や研修におすすめ

大人が防災を学べるゲーム5選!訓練や研修におすすめ

社内で毎年行う防災訓練やワークショップがマンネリ化していませんか?そのようなときは、防災ゲームを取り入れてみるのがおすすめです。ゲームを通じて、参加者が楽しみながら学べます。この記事では、大人が楽しみながら防災スキルを学べるゲーム5選をご紹介します。社内の防災意識を高めるために、ぜひ活用してみてください。

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編集者:遠藤香大(えんどう こうだい)

トヨクモ株式会社 マーケティング本部に所属。2024年、トヨクモ株式会社に入社。『kintone連携サービス』のサポート業務を経て、現在はトヨクモが運営するメディア『みんなのBCP』運営メンバーとして編集・校正業務に携わる。海外での資源開発による災害・健康リスクや、企業のレピュテーションリスクに関する研究経験がある。本メディアでは労働安全衛生法の記事を中心に、BCPに関するさまざまな分野を担当。

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防災をゲームで学ぶメリット

防災ゲームは、会社全体で研修や避難訓練とあわせて、レクリエーション感覚で実施することができます。防災をゲームで学ぶことで、さまざまなメリットが得られます。以下で記すメリットを参考にしてください。

  • 従業員の防災意識を高められる
  • ゲームに参加することで実感を持って防災を体験できる
  • 座学や訓練よりも楽しみながら学べる

防災ゲームは、従業員の防災意識を高められることがメリットです。一般的な防災の座学研修や避難訓練は一方的に話を聞くだけになったり、指示に従う形式になりがちなので、従業員の防災意識向上につながりにくい可能性があります。

防災ゲームは会社や自身が災害に遭ったケースを想定し、考えながら学べるため、従業員の防災意識を高めやすいといえます。

また、座学形式の研修や毎年同じ流れや内容で実施する避難訓練と比べて、楽しみながら防災について学べる点もメリットです。会社全体で実施することで、従業員同士のコミュニケーションが増え、災害の発生に備えてお互いに協力し合う関係性の構築が期待できます。

防災が学べるゲーム5選

楽しみながらも、しっかりと防災知識を身につけられるゲームには、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、防災を学ぶことに適したゲームをいくつかご紹介します。

1.災害情報収集伝達&コミュニケーション演習「DICE」

▲出典:災害情報収集伝達&コミュニケーション演習「DICE」|宮﨑賢哉(防災教育普及協会)

概要

  • プレイ人数:8人〜
  • 所要時間:90分
  • 料金:無料

DICEは、災害支援・防災教育コーディネーターの宮崎賢哉氏が開発した、災害時の情報整理とコミュニケーションスキルを学べるゲームです。災害発生時、情報が錯綜する中で、いかにして適切な情報を整理するかを考えるゲームです。

プレイヤーは自治体の職員として「本部」「A地区」「B地区」などに分かれ、情報を整理し他地区へ報告します。カードには「災害時に集まる情報」が書かれており、たとえば「体調不良者の報告」「資材不足の発生」「ボランティアの申し出」など、多種多様な情報がランダムに集まってきます。プレイヤーの目的は、災害時に通信が混乱している状況下で、本部を中心にそれらの情報を整理し、対応策を探すことです。

▲出典:災害情報収集伝達&コミュニケーション演習「DICE」|宮﨑賢哉(防災教育普及協会)

10人以上の大人数でもプレイ可能なほか、プレイ前後に使える資料も豊富に用意されており、災害時の情報整理やコミュニケーションの重要性を従業員に学んでもらうためのツールとして非常に効果的です。

(参考:災害情報収集伝達&コミュニケーション演習「DICE」|宮﨑賢哉(防災教育普及協会))

2.災害対応カードゲーム教材「クロスロード」

▲出典:CROSSROAD

概要

  • プレイ人数:4、5人〜
  • 所要時間:参加人数による
  • 料金:小セット1,905円(税別)、大セット6,667円(税別)

クロスロードは、矢守克也氏(京都大学防災研究所助教授)、吉川肇子氏(慶應義塾大学商学部助教授)、網代剛氏(ゲームデザイナー)からなる「チームクロスロード」が作成した災害対応のカードゲームです。

タイトルのクロスロードとは、分岐点や分かれ道を意味する言葉です。災害に対応するときは、時間が差し迫る状況で二択の判断を下さなければならない場面が存在します。このゲームでは、2つの選択肢が用意されたカードを用いて、自分の意見と他者の意見を比較して検討できます。楽しく真剣に災害対応を学べる点が特徴です。

▲出典:CROSSROAD

このカードでは、「避難所に収容された人数には届かない量の支援物資を配るか、配らないか」を二択で判断します。自分とは異なる他者の意見や価値観に触れられる点が大切で、議論を通じて多数決で結論を導き出します。

ただし、各カードに正解は定められていない点を認識することが重要です。災害時にはさまざまな角度から物事を見極めて判断する必要があります。クロスロードをプレイすると、価値観の異なる人同士で互いの意見を尊重しながら、結論を出すことの重要性が学べます。

(参考:CROSSROAD

3.防災カードゲーム「シャッフル」

▲出典:防災カードゲーム「シャッフル」【教材】 | プラス・アーツオンラインショップ

概要

  • プレイ人数:3人〜8人
  • 所要時間:30分程度
  • 料金:1,429円(税別)

シャッフルは、NPO法人プラス・アーツが考案した防災カードゲームです。正しい手順に沿って、災害時に役立つ防災スキルを学習できる点が特徴です。カードに記された防災知識がお題の役割をし、手順カードを正しい順番に並び替えて遊ぶことで、ゲームを楽しみながら防災知識を身につけられます。

たとえば、「災害用伝言ダイヤルのかけかた」や「AEDの使いかた」など、災害時には役立つものの、日頃は使用する機会が少ない防災知識のカードが用意されています。カードは「応急手当」「救援・救助」などの4ジャンルがあり、合計12 種類です。

▲出典:防災カードゲーム「シャッフル」の再版がスタートしました! | NPO 法人プラス・アーツ

カラフルなカードと分かりやすいイラストで防災知識を学べるため、これまで災害を経験したことがない人や子どもにも適したカードゲームです。親子でシャッフルをプレイすることで、家族みんなが防災知識を学べ、災害に備えられます。

会社での防災研修やワークショップに取り入れると、災害時に備えて家庭と会社をつなぐきっかけづくりができるでしょう。日頃は馴染みが薄い防災知識を手軽に学びたいときは、シャッフルの活用がおすすめです。

(参考:防災カードゲーム「シャッフル」【教材】 | プラス・アーツオンラインショップ

4.避難行動訓練「EVAG(イーバッグ)」

▲出典:防災・環境教育 – 避難行動訓練EVAG

概要

  • プレイ人数:6人〜24人(4グループ)
  • 所要時間:1時間程度
  • 料金:8,500円(税別)

国土防災技術株式会社が提供するEVAGは、災害時の避難行動をシミュレーションで体験できるカードゲームです。自身の判断で避難するための「防災教育」を広げる目的で作成されました。はじめに、家族構成や健康状態を記した「属性カード」の人物を演じるロールプレイ形式で、避難行動を検討します。次に、時間経過と災害の拡大を踏まえ、具体的な避難行動をシミュレートします。最後に、グループワークで避難行動の振り返りをすることで、解決策の検討が可能です。

▲出典:防災・環境教育 – 避難行動訓練EVAG

EVAGを通じて避難行動のシミュレーションをすると、地域で活用できる避難計画の策定や、学校での防災教育など、さまざまなコミュニティの防災に役立つ効果が得られます。職場での研修に取り入れると、周辺地域への理解がより深まり、会社と地域の関係性を見直すきっかけにつながるでしょう。EVAGは公共機関や学校など、さまざまな団体での活用実績があります。国土防災技術株式会社のファシリテーターを招いて、ワークショップの開催が可能です。

(参考:防災・環境教育 – 避難行動訓練EVAG

5.帰宅困難者支援施設運営ゲーム「KUG」

▲出典:帰宅困難者支援施設運営ゲームの開発に関する研究

概要

  • プレイ人数:5人程度(1グループあたり)
  • 所要時間:2時間〜3時間程度
  • 料金:無料でダウンロード可能

帰宅困難者支援施設運営ゲーム(KUG)は、東京大学大学院准教授の廣井悠氏と、SOMPOリスクマネジメントが開発したカードゲームです。帰宅困難者の受け入れを想定し、施設の開設から閉鎖までをシミュレーションします。帰宅困難者カードには、個人の属性や怪我の状態などが記されています。カードの内容と運営方針を踏まえて、帰宅困難者の受け入れを進めるゲームです。また、施設の運営に影響するイベントカードも存在します。変化する状況に対応しながら、受け入れ施設の運営を進める点が特徴のゲームです。

▲出典:帰宅困難者支援施設運営ゲームの開発に関する研究

KUGには、帰宅困難者の受け入れを主眼に置いた「KUG①」と、自社従業員を事業所に滞留させる「KUG②」の2つが存在します。いずれも、研修でのシミュレーションは実施が困難であるものの、カードゲームとしてプレイすることで、場所や人数を問わず学習できる点がメリットです。ゲームのキットは無料でダウンロードできるうえに、地域の特徴に応じてカードや地図の内容を自由に変更できます。災害時に受け入れ施設としての運営を検討する会社には、おすすめのゲームです。

(参考:帰宅困難者支援施設運営ゲームの開発に関する研究

社内の防災意識を高めよう

避難訓練や防災研修とあわせて、社内で防災ゲームを実施することで、被災者の立場を想定した実践に近い学習が可能です。動きながら、議論しながらゲームを進めることで、災害発生時の行動を従業員自らが判断し、防災意識を高められます。

防災意識が高い会社は、万が一の災害発生時にも素早く適切な行動がとれるため、被害を最小限に抑えられる可能性が高まります。災害に強い会社づくりを目指すときは、従業員の防災意識を高められる防災ゲームの導入がおすすめです。

自社の防災意識を分析できる安否確認システム

防災意識を高める方法は、防災ゲーム以外にも存在します。なかでも安否確認システムの導入はおすすめです。安否確認システムとは、災害時に安否確認メッセージを一斉送信し、従業員の状況をいち早く確認できるツールです。システムのネットワークを活用することで、災害時の安否確認だけでなく、防災意識を高める取り組みにも利用可能です。

トヨクモの『安否確認サービス2を導入すると、契約企業を対象として、毎年9月1日の防災の日にあわせて全国一斉訓練が実施されます。全国一斉訓練の実施を通して、災害時でも迅速に回答でき指示できるかを検証できます。さらに、従業員の回答スピードや回答率の推移をまとめた訓練レポートで、詳細な分析が可能です。

ガスパルでは、社内訓練のみでは薄れてしまう防災への緊張感を保つために、多数の企業と同じ条件のもとで行われる、トヨクモの全国一斉訓練を活用しています。訓練だからと安易に捉えず、非常事態を想定した気持ちを忘れずに、回答率や回答時間の改善に取り組んでいます。

(参考:株式会社ガスパル「人々の生活を支える「先保後利」の想い 拠点ごとに管理者を設定し、リアルタイムで状況確認」

安否確認システムを活用すると、災害時の状況確認に役立つだけでなく、社内の防災意識を啓発する効果も得られます。ぜひ導入をご検討ください。

防災訓練・ワークショップにゲームを活用しよう

この記事では、防災ゲームをプレイするメリットや、防災学習に有効なゲームを紹介しました。既存の防災訓練やワークショップに加えてゲームを取り入れることで、防災対策のマンネリ化を避け、社内の防災意識を向上させる効果が期待できます。

日頃は触れる機会が少ないものの、緊急事態に備えて防災知識を身につけることは重要です。防災ゲームの活用で、手を動かし、周囲の人々と議論を進めながら、楽しく防災知識を習得できます。被災者の立場でゲームに参加することで、防災意識が高まるでしょう。

社内の防災意識を高めるには、トヨクモの『安否確認サービス2がおすすめです。自動一斉送信の機能を、定期的な防災訓練や従業員への防災アンケートなどに活用できます。また全国一斉訓練に参加することで、従業員の防災意識が測定できます。訓練後に送付されるレポートを分析して、会社全体で防災意識の向上を目指しましょう。

安否確認サービス2の製品サイトに遷移します。
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編集者:坂田健太(さかた けんた)

トヨクモ株式会社 マーケティング本部 プロモーショングループに所属。防災士。
2021年、トヨクモ株式会社に入社し、災害時の安否確認を自動化する『安否確認サービス2』の導入提案やサポートに従事。現在は、BCP関連のセミナー講師やトヨクモが運営するメディア『みんなのBCP』運営を通して、BCPの重要性や災害対策、企業防災を啓蒙する。