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【前編:インタビュー】楽しみながら防災感覚を養う!?「そなエリア東京」がすごいので行ってみた

先日熊本では大きな地震が発生し、被害の大きさを物語るニュースがメディアで多く報じられています。
日本で生活するならば切っても切り離すことのできない「地震」。
起きたら大変だということは分かっていても、まさか自分の住む街で起こるとは思っていない方が多いのではないでしょうか。しかし実際には、地震は思いもよらぬときに起こるのです。

そこで今回は、「いざという時に生き延びる術」を楽しみながら身につけることができると話題のそなエリア東京を取材してきました。内容は前編・後編に分けてご紹介させていただきます。

前編では、「そなエリア東京」が今、人々の興味を惹く理由について、東京臨海広域防災公園の副センター長を務める村井智久さんにお話いただきます。

―「そなエリア東京」が作られた経緯について教えてください。

「そなエリア東京」のある東京臨海広域防災公園は、2010年7月に開園しました。この公園は、1995年1月に発生した阪神淡路大震災を受け、「首都で大きな地震災害があった際に、すぐに支援活動に取り掛かれるようにする」ことを目的として作られました。

大規模な地震災害があったときに、政府の緊急災害現地対策本部を設置し、広域的な支援活動を行うことを目的としていますが、この公園を災害が起きた時にしか使用しないのはもったいない。そこで「そなエリア東京」という体験学習施設を併設し、災害が起きる前に皆さまに勉強していただくことにしたんです。
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※災害時に緊急災害現地対策本部が設置されるオペレーションルーム

―土日などには1日の来園者が1000名を超えるそうですね。開園された当初から、これだけたくさんのお客様がいらっしゃっていたのですか。

実は、開園当初はあまり知られていなかったんです。
人も今と違ってまばらでした…。
この状況に変化が起きるきっかけとなったのが、やはり2011年3月の東日本大震災でしたね。

今ではいらっしゃる数もだいぶ増えてきて、修学旅行や社会科見学、さらにはハトバスツアーなどでも来ていただけるようになりました。ちょうど今は、三重県の学生さん達がいらっしゃっています。今日はそのほかにも、石川・北海道・山形からも修学旅行でいらっしゃる予定で、全国各地から来ていただいております。

学生さんだけでなく、会社の研修でも使われたり、ご家族皆さんでいらっしゃったりと、いろんな方がご利用されています。

―さまざまな方が利用されるのですね。幅広い年齢の方が楽しめるように、どんな工夫がされているのでしょうか。

ただの防災訓練という形だと参加していただける数が少ないので、言い方が適切かどうか分かりませんが、「楽しみながら学べる」施設にしようというコンセプトで運営しております。

オープン当初は、ニンテンドーDSを使ってクイズに答えながら進んでいくというツアーだったのですが、昨年4月にリニューアルオープンをし、タブレットを使うようになりました。液状化でマンホールが下から浮き上がってくる様子や、ビルのガラスが上から落ちてくる様子をARでご覧いただいたりと、時代に即したご案内をしております。

地震によって被害を受けた街を再現しているジオラマなどを見たお客様からは、「リアルで、すごく勉強になった」「疑似体験ができた」という声を多くいただきます。このように、地震とか防災に関するネガティブなご感想よりは、ポジティブなものが多く、小さなお子さんにも来ていただいているのは、とてもありがたいですね。

―とても面白そうですね。ですが、大きな災害を経験したことのない人に関心を持って来てもらうことは、やはり難しいことなのではないですか。

皆さんそうだと思うんですよね。結局なかなか自分事としては考えられないと思うので、そこをどのように自分自身のことに置き換えていただくかが重要だと思います。

ただ、どうしても「防災を勉強しましょう!」だと、興味を持っていただけないことが多いので、いろいろなイベントを開催することで、一人でも多く足を運んでいただけたら嬉しいです。

今度開催するイベントだと、移動動物園や忍たま乱太郎のキャラクターショーなど。また、公園として楽しんでもらえるように、ウォーキングやヨガ、そして太極拳の教室なども行っています。親子連れの方から企業の方向けのものまで、毎月様々なイベントを開催しています。

―たくさんイベントを開催されているのですね。防災に関心を持ってもらうためには、どのような工夫をしているのですか。

私は「なんでも防災になる」と思っているんです。子供のおもちゃとかもそう。
例えば避難所だと、一番ストレスが溜まりやすいのはお子さんたちなので、お子さんたちのストレスを少しでも軽くしたいという思いから、「防災グッズの中におもちゃを入れておきましょう」という提案をさせていただいたりしています。

また、正月に開催する凧揚げのイベントでは、身の回りにあるごみ袋とストローで凧を作ったりします。
そうすることで、自分でものを作って遊ぶ知識や知恵を子供たちに身につけてもらえたら、いつか役に立つのではないかなと考えています。

防災とは一見違うところから、防災に興味を持っていただくためにいろいろ紐づけてやらせてもらっています。

―さまざまな工夫をされているのですね。話は変わり、先日熊本で大きな地震が起きました。このように、起きると予想できないことが「起こってしまう」のが地震。私たちはどのような事を心がけたらよいのでしょうか。

防災グッズや非常食を揃えるのはもちろん大事なのですが、まずその前に自分が生き残らないといけない。まずはそこからです。家族を助けるにしても、自分が生き残れないと誰も助けられませんので、「生き残るためにはどうするか」ということを考えていただけたらなと思います。

阪神淡路大震災の時には、家の中で倒れたタンスや、倒壊した家屋などによる圧死で亡くなった方が8割くらいになるんですよね。「地震が起きた時に倒れるものがないか」ということを考えて、もしあるのであれば、向きを変えたり固定したりするなど、すぐに出来る対策はあると思います。

お金を遣わなくてもできるようなことは、是非すぐにやっていただきたいです。

―私も東日本大震災のときに茨城にいたのですが、日ごろからそういう意識をどこかで持っていないと、何も動けないのだなということを、身をもって感じました。災害に遭う前に、そういった心がけをしていただけたらなというのは個人的にも強く思います。

そうですね。常に意識を防災や災害に向けるというのはすごく難しいことです。
ですが一回でもこういった施設に来ていただいたりすると、「ああ、あそこでなんか見たな」というようになると思うんです。

この施設を利用していただく方には、ほんの少し記憶の片隅にでも残るぐらいでもいいと思うので、まったく気にしないのではなくて、どこかでちょっとだけでも気にしているような感覚になっていただけたら嬉しいです。
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さまざまな取り組みから、防災へと「紐づける」さまざまな取り組みから、防災へと「紐づける」

「何でも防災になる。」という村井さんの言葉からも分かるように、「そなエリア東京」では、防災に対する関心を高めるために、人が楽しめるようなさまざまな取り組みを行い、それを防災に紐づけているのです。
以上で、前編のインタービューは終わりです。

後編では、実際に「そなエリア東京」の施設を体験した様子を紹介していきますので、そちらも是非ご覧ください。

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