「失敗に不思議な失敗はなし」プロ野球元監督・野村克也氏に学ぶリスク管理術

「失敗に不思議な失敗はなし」プロ野球元監督・野村克也氏に学ぶリスク管理術

「ノムさん」の愛称で親しまれる野村克也氏は、長年に渡り名捕手にして球界屈指の名将であり続けました。

その独自の理論から発せられる「ボヤキ」には、多くのビジネスパーソンにとっても、学ぶべき知恵が数多く含まれていることでも知られています。

そこで今回は、選手としても監督としても数々の輝かしい実績を残している、プロ野球元監督の野村克也氏の言葉から、組織におけるリーダーに必要な「リスク管理」の心得について学んでいきましょう。

リスク管理における「準備」の大切さ

一に準備、二に準備

そなえ 〜35歳までに学んでおくべきこと〜」より

野村氏が監督時代、毎日のように選手たちに伝えていたとされる言葉です。プロとしてよい結果を生むためには何よりも事前の準備が重要で、その内容によって結果の大部分が決まるのだといいます。

ビジネスの世界でも同様で、企業が直面する様々なリスクに関して事前に準備をしておくことで防ぐことが可能な問題も多く存在します。リスク管理の観点からは、常に頭の片隅に置いておきたい言葉です。

予感、予想、予測、予防……「予」を大切にせよ

ノムラの教え 弱者の戦略99の名言」より

「予」は「あらかじめ」と読みます。予感、予想、予測、予防。日本語には「予」が使われている言葉が数多く存在します。あらかじめ感じ、あらかじめ想像し、あらかじめ測り、あらかじめ防ぐ。リスク管理における事前準備の大切さを、野村氏は「予」という漢字を用いて教えてくれています。

「未来想像力」とは、将来のチームがあるべき姿を明確にイメージし、具現化する能力

野村の極意 人生を豊かにする259の言葉」より

リスクを最小限に抑えるためには、まずあるべき未来を想像し、そこから逆算して必要な対応を取っていくことが重要です。野村氏はそれを「未来想像力」と名付けていますが、リスク管理の観点からは、この「未来想像力」をいかにして高めていくかがポイントであることは間違いありません。

リスク管理の中での「確認」が持つ意味

「まあいいか」と、小さなミスを放っておけば、後の“大過”となる。

野村の流儀 人生の教えとなる257の言葉」より

小さな失敗ほど、厳しくチェックするという野村氏らしい言葉の中には、リーダーが果たすべきリスク管理に対する強い責任と戒めの念が込められています。長年、日本球界に君臨し、酸いも甘いも経験してきた野村氏だからこそ、余計にその言葉には強い思いが感じ取れます。

「計画」「実行」「確認」は、どんなことでも通用する仕事の三要素である。

リーダー論 〜覚悟を持って道を示せ〜」より

プロジェクトにおけるリスクを正しく管理するためには、計画が滞りなく実行されているかを常に確認し、修正と調整をたえず繰り返すことが重要であると野村氏は語ります。計画したプロジェクトは実行して終わりではなく、目的が達成されるまでの間、常に目を光らせ続けることで、問題の発生を未然に防ぐという意識が大切です。

信用を得るには時間がかかるのに、信用を失うのは瞬時だ

野村の極意 人生を豊かにする259の言葉」より

野村氏は新人の頃、所属するチームの先輩がキャンプで門限を破り監督の信頼を失墜させたという状況に遭遇しました。それを機に、野村氏は徐々に一軍での出場機会を獲得していったという経験から、この言葉にたどり着きました。

信用を築くためには多くの時間を必要とするのに対し、それを失ってしまうのは一瞬であるという、自身の経験に基づいた説得力のある言葉です。

リーダーが身に付けるべき「リスク管理」の本質

本質がわかっていない人間は、間違った方向に努力してしまう。本質がわかっている人間は、自分を正しい方向に導くことができる。

凡人を達人に変える77の心得」より

物事を正しい方向へ推し進めていくためには、何よりも物事の“本質”を理解することが重要であると野村氏は教えます。この本質の理解に努める姿勢は、企業のリスク管理の観点からも欠かすことができない考え方といえます。

日々企業の内外から噴出するリスクに関して、その問題の根幹となる本質の理解をおざなりにし、表面的な対応をしてしまうことで問題がより深刻化してしまう場合があります。そういった状況を避ける意味でも、何かの問題に直面した際には、いつでもその本質を理解するという姿勢を忘れずにいたいものです。

勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし。

野村の流儀 人生の教えとなる257の言葉」より

勝負に勝つときというのは、実力以外の何かの作用が働き、それが結果的に勝利に繋がったということがあります。しかし、勝負に負けるときというのは、その結果に至った理由が必ずどこかに存在するものだと野村氏は教えます。

監督時代、野村氏はいく度となくこの言葉を使用するなど、氏の名言の中でも最も有名な言葉の一つです。良くない結果が生まれてしまう背景には、必ずそこに至らせる原因が存在するものだと考えることが大切です。そして、それらの原因を冷静に分析し、一つ一つ対応していくことこそが、潜在的なリスクを回避する上で欠かせない考え方だといえます。

まとめ

企業において発生し得る様々なリスクは、それぞれ状況や規模、内容が異なります。しかし一方で、先人たちの経験が凝縮されて生み出された言葉の中には、組織のリーダーたちが共通して身につけるべき姿勢や考え方が多く含まれています。

今回ご紹介した野村氏の言葉のように、直面している課題の解決への糸口として、時には偉大な先人たちに学びを求めてみてはいかがでしょうか。

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