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【オフィスで地震!焦る外国人同僚!】万が一の時、どう説明する? 防災に役立つ英語まとめ

外国人と共に働いている、という職場はもはや珍しくありません。大きな地震が発生した際、一緒に働いている外国人の同僚をいかに守るのか、これもBCPにとって必要な視点です。

2011年の東日本大震災では、災害時でも秩序を守り、互いを思いやる日本人の姿は世界中から称賛されました。しかし、外国人に対しても、電車が動いていないこと、避難所があることなどを教えてあげられた人は少ないのではないでしょうか。

万が一の時、あなたは英語で説明できますか?

大災害に見舞われた時は、「助け合い」が何より重要。今回は、地震発生直後から避難まで、シーンごとの英語表現を確認しましょう。

Prepare for tremors!「揺れに備えて!」

地震計

地震は、英語で Earthquakeと言います。

中には、地震を経験したことがない方もいるでしょう。「何が起きたの?」と戸惑っている場合、地震だということを教えてあげましょう。

It is an earthquake.「これは地震だよ」

また、震度5弱以上の強い揺れが予測される場合、テレビやラジオ、携帯電話・スマートフォンを通じて、「緊急地震速報」が発令されます。普段聞かない警告音と共に、周囲の日本人がびくっと反応すると、外国人の方も驚くと思います。緊急地震速報であることを教えてあげましょう。

It is an Earthquake Early Warning. Prepare for tremors!

「これは緊急地震速報。揺れに備えて。」

Prepare for tremors!とだけ叫んでも通じます。

Dive under the desk!「机の下に隠れて!」

大きな揺れを感じると、パニックになるかもしれません。しかし、揺れている最中に動き回ると危険です。こう言って落ち着かせてあげましょう。

Calm down. 「落ち着いて!」

強い口調でも優しい口調でも大丈夫です。落ち着かせつつ、身の安全を確保しましょう。机の下に隠れ、身を守りましょう。

Dive under the desk!「机の下に隠れて(潜って)!」

付近に机がない場合、頭上への注意を促しましょう。
Protect your head! 「頭を保護して!」
Watch out for falling objects!「頭上に注意して!」

Watch out!は、「危ない!」という注意喚起の言葉です。とっさの時にWatch out!と叫べば、危険を察知してくれます。

Are you okay? 「大丈夫?」

救命訓練 揺れがおさまったら、相手が怪我をしていないか、気遣いましょう。

Are you okay?「大丈夫?」

もしも意識がない場合、名前を呼ぶなどして呼びかけましょう。意識を失うと、胃の内容物や血液によって窒息する可能性があります。さらに、長時間の意識消失は昏睡状態や、脳損傷などの重篤な症状につながる恐れもあります。

Can you hear me? 「聞こえる?」

体を動かさないように、耳元で大きな声で呼びかけましょう。「聞こえますか?」は、相手がエレベーターに閉じ込められたり、書棚などの転倒に巻き込まれた際にも有効です。

You will be all right. Stay with me. 「大丈夫だから意識をはっきり」

相手がひどい怪我を負っていることが明らかな場合、無理に動かしてはいけません。また、本人が無理に動かないように諭しましょう。

Please don’t move.「動かないで」

意識が戻った直後、「どうして動いてはいけないのか」と疑問に思うかもしれません。そこで、相手の状況を優しく伝えましょう。

You are injured. 「あなたは怪我をしています」

怪我がわかると、相手は怖がるかもしれません。でも、冷静に、安心させてあげましょう。

It’s okay. don’t be afraid.「大丈夫だから怖がらないで」

痛みや恐怖で再び意識を失いそうな場合は、声をかけて勇気づけてあげましょう。

You will be all right. Stay with me.「大丈夫だから、意識をはっきり」

Stay with me.は、「一緒に居て」という意味ですが、意識が朦朧としている相手に呼びかける場合もあります。

Get a fire-extinguisher「消火器とって!」

消火 訓練
地震によって火災が発生するかもしれません。もしも、火の手が小さく、余裕がある場合は、消火作業に当たりましょう。ただし、無理をせず、危険を感じたら直ちに逃げましょう。

Get a fire-extinguisher!「消火器をとって!」

あたりに火の手が見当たらなくても、慌てず、速やかに逃げてください。

Go to the emergency exit.「避難口へ向かってください。」

慌てて走ると転倒して怪我をする恐れもあります。煙が多い場合は息が上がり、煙を吸い込んでしまうことも。走らず、速やかに避難しましょう。
Do not rush. Keep calm.「走らず、慌てないで」

Let’s gather information. 「情報を集めよう」

記者会見
身の安全を確保した後は、情報を収集しましょう。テレビやラジオを通じた情報の他、SNSで周辺の状況を調べるのも良いでしょう。(SNSの投稿を基に判断する場合は、写真や時間を確認し、情報の信憑性に留意しましょう)

オフィスや公共の場所でのテレビは、同時通訳が流れていないことがあります。その場合は、可能な限り情報を伝え、共有しましょう。

政府・行政機関による最初の記者会見では、主に次の情報が伝えられます。震源地・震度・地震の規模を示すマグニチュード、余震・津波の危険性。伝えられた脅威を共有し、次の行動につなげましょう。

The Meteorological Agency said the Epicenter of the earthquake is 6 kilometers offshore of Suruga Bay. And the magnitude of the earthquake is 8.0.

「気象庁によると、震源地は駿河湾沖6キロ。地震の規模を示すマグニチュードは8」

Look out for the aftershocks.「余震に警戒してください」

This earthquake poses no tsunami risk.「この地震による津波の心配はありません」

A tsunami warning has been issued for coastal areas.「沿岸部で津波警報が発令されました」

津波警報・注意報が発令されると、テレビ画面などに警戒地域が表示されます。しかし、外国人にとっては、日本列島を囲む赤・黄色の線が何を意味しているのか、わからない場合もあるでしょう。もしも沿岸や川の河口付近にいる場合はすぐにその場を離れ、高台に避難してください。

Evacuate to safer places.「安全な場所に避難しよう」

The train service has been suspended 電車が止まっている。

運転見合わせ

東日本大震災の際、首都圏を走るJR線は3月11日中の運転再開を断念、私鉄各線の運転再開も夜遅くになったことから、多くの人が帰宅困難となりました。大きな災害が発生した場合、再び同様の事態が生じる可能性があります。運転見合わせは、下記の言い方で伝えることができます。

The train service has been suspended.「電車は運転を見合わせています」

徒歩移動が困難な場合、無理に歩くと危険です。場合によっては会社に留まる、または避難所へ向かいましょう。

Let’s go to the evacuation site. 「避難所へ行きましょう。」

避難所を示す言葉は、Evacuation site で問題ありません。但し、災害の規模によっては、種類が異なる3つの避難場所が開設されます。こちらは、それぞれ言葉の使い分けを確認してください。

Temporary gathering sites「一時(いっとき)避難場所」
火災、交通網の混乱・寸断などが認められた際、帰宅困難者等を含む被災者に開放されます。

Evacuation sites「広域避難場所」
火災が都市全体へ延焼した場合に避難する場所です。東京都では、新宿御苑、代々木公園などが指定されています。政府・行政機関から避難指示が出された場合、速やかに広域避難場所へ避難しましょう。

Temporary shelters「(収容)避難所」
住居の倒壊・損傷等によって、避難生活を余儀なくされた方を収容する避難所です。学校などが指定されます。

日本特有の避難方法などは、あらかじめ外国人同僚と一緒に確認しておくと良いでしょう。

出典:渋谷区役所英語版ホームページ

また、災害発生時は、各国の大使館や代表部が日本に滞在している自国民の安否確認・国外退避を行います。大使館・代表事務局の場所や連絡手段なども確保しましょう。

外国人に立ちふさがる、「言葉」の障壁

差し伸べる手 2011年の東日本大震災では、多くの外国人も被災しました。しかし、被害の規模、避難方法など、被災者が知るべき情報は日本語が中心でした。そして、多くの日本人は英語が上手とは言えず、外国人は情報へアクセスする際、「日本語」という障壁にぶつかってしまいます。

福島県では、外国人居住者や観光客に対して、十分な情報提供ができていなかったという反省から、外国人向けにSOSカードを作成、インターネット上で配布しています。
出典:公益財団法人福島県国際交流協会

大きな災害が発生した際は、「いま、何が起きているんだろう」と不安な気持ちになります。生まれ育った国から離れて日本にいる外国人は尚更不安でしょう。

外国人と共に仕事をする機会も増えている中、同僚の人命を守るためにも、万が一に備えてある程度の英語を覚えておく必要があります。

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