社員や取引先の在留地で災害が起こったとき、まずは落ち着いて安否確認を行うことが求められます。しかし、在留地が海外だった場合は日本語が通じるとは限りません。そのようなケースでは、通じる確率の高い英語を利用するとスムーズに安否確認を行えます。
ここでは、英語で安否確認をする可能性がある方に向けて、海外で起こる災害を想定し、英語を使った問い合わせ方法や、災害の種類ごとに使える表現などを紹介していきます。
英語で安否確認をする必要性について
英語を母国語としている人は、実は世界中でも数%に過ぎません。数だけで言えば、中国語を使っている人のほうが多いと言えます。しかし、英語は国際共通語として使われており、商業言語としても確立されています。実際、国をまたいだ企業間の商談は、ほとんどが英語で行われています。
また、公用語として、母国語につぐ第二言語に使っている国々も多々あります。そのため英語を理解できる人が多くいるのです。インターネット上に出回っている情報も半分以上が英語で表記されています。
社員や取引先の在留地で災害が起こったときには、一刻も早い安否確認が求められます。しかし、その在留地が海外だった場合、なおかつ在留地の言語がわからない場合は通じる可能性の高い英語での安否確認がベストだと言えます。相手が日本語を知らなくても、英語なら知っている可能性があるからです。
また、逆もしかりです。日本で災害が起こったときには、海外赴任者の安否確認の問い合わせを英語で受ける可能性があります。災害時は平常心を保つことが難しく、つい慌てがちです。しかし、そんなときこそ落ち着いて対応しなければなりません。英語を苦手に感じている方は、万一に備えて安否確認の表現を理解しておくと役立つでしょう。
参考:英語ぷらす 【保存版】地震などの災害時に役立つ英語での安否確認方法12選
Bugio JIC 【英語の必要性】日本人に英語が必要な3つの理由
MADAME RIRI 日本語は何位? 世界で最も影響力のある25の言語ランキング
安否確認に関連した英語表現
まずは、被害状況を確認するフレーズです。
What is the situation there?
「situation」を「damage」に変更すると、被害状況の確認ができます。
What is the damage there?
次に無事を確認するためのフレーズです。
Is our 〇〇safe?
〇〇には名前が入ります。例えば、鈴木さんであれば以下のように表現します。
また、このフレーズは人物以外でも使用できます。例えば、オフィスが無事かどうかを尋ねるときは以下のように表現します。
続いて、地震を例にしたフレーズです。日本が地震大国であることは世界的にも有名です。大規模な災害があった場合には、海外からの安否確認を受けることも多いでしょう。地震災害が起こったときの様子を想定して、いくつかの例文を紹介します。
I heard about the earthquake. Are you OK?
Did you feel the earthquake? Are you okay?
2つの例を挙げましたが、どちらも同じような意味合いです。
「~みたいなんだけど」、というような表現は「it seems」を使います。「I heard」の代わりに使う表現もあります。
そのほかに、次のような表現もあります。
Were you OK after the earthquake last night?
最後に、折り返しの連絡が欲しい場合に使えるフレーズです。災害の直後は現地への連絡がつきにくい場合があります。英語で留守番電話へ伝言を残したり、また、電話が通じにくい場合はメールに一言添えたりする文としても使えます。
Please let me know when you can.
充分に通じますが、「無事かどうか確認したい」というフレーズをつけると、安否確認を行っている様子が加わります。
I have tried to call you several times, but was not able to get through on your cell phone. Where are you? Are you OK?
在留地のオペレータに伝言を頼む場合に使えるフレーズです。
Can I leave a message?
これはカジュアルな表現ですが、失礼ではありません。
気になる場合は次のようなフレーズにすると丁寧さが加わります。
参考:
みんなペラペラ 【安否確認】を英語で行う! 【無事を祈る】を英語で? 【Stay safe】の意味とは?
ゴガクル 地震のあとで(1)無事確認英語
世界へじゃんぷ 【完全まとめ】電話対応でよく使う英語のフレーズ【ビジネス英語】
災害や状況ごとに使う表現を覚えておく
地震災害時を想定した安否確認のフレーズをいくつか紹介しました。しかし、災害にはいくつもの種類があります。それぞれの災害ごとに使えるフレーズを紹介していきます。
Were you alright with the 〇〇?
Was there no damage from the 〇〇?
どちらも「〇〇」の部分を言い換えれば、そのまま使用できます。例えば「台風」は「Typhoon」を使います。
Was there no damage from the Typhoon?
そのほかにも以下のような単語を〇〇と置き換えることで、それぞれの災害での安否を確認できます。
大雨:hevy rain
河川氾濫:river flooding
竜巻:tornado
火山噴火:volcanic eruption
土砂崩れ:landslide(mudslide)
雪崩:avalanche
ひょう・あられ:hail
干ばつ:drought
安否の確認ができた後には、二次災害に気をつけるように言葉をかけることもおすすめします。例えば地震が起こった後であれば、余震や津波の危険があります。
Be cautious of aftershocks for some time after a quake.
地震の後は海から離れた場所にいるべきですよ。
You should avoid seaside areas after an earthquake.
また、地震で壊れた建物やガラスなどの片付けの際にも注意が必要です。
When cleaning up, be careful not to get injured.
災害時には落ち着かない状態が続くものです。次のように、相手のことを思いやる言葉をかけることもおすすめします。
I hope you stay safe.
参考:
Suvivalism 自然災害の種類
みんなペラペラ 【安否確認】を英語で行う! 【無事を祈る】を英語で? 【Stay safe】の意味とは?
Be cautious of aftershocks for some time after a quake.
Was there no damage from the Typhoon?
Reverso Context 「You should avoid」を日本語に翻訳する
まとめ
海外で起こった災害時の安否確認は、日本語よりも英語で問い合わせると情報を得やすくなります。反対に、日本で災害が起こった場合は、海外から英語で問い合わせがくることも考えられます。災害時はパニックになりやすいものです。英語が苦手な人は、日頃から問い合わせの流れなどを確認しておくと、落ち着いて対応できます。万が一の事態に備えて、普段から準備しておくことをおすすめします。