【超厳選!画面キャプチャ付き!】導入社数:1,000社以上の安否確認システム

いまや、企業のBCP(事業継続計画)には欠かせなくなった、法人向けの安否確認システム。

この記事では、導入社数1,000社以上の、人気の安否確認システムを徹底比較していきます。

各社の概要

まずは、各社の概要を一覧で見ていきましょう。

業名 トヨクモ株式会社 セコムトラスト
システムズ株式会社
インフォコム
株式会社
株式会社
アドテクニカ
サービス名 安否確認サービス2 安否確認サービス エマージェンシー
コール
安否コール
インフラ形態 クラウドサーバー オンプレミス オンプレミス クラウドサーバー
サービス提供開始 2011年12月 2004年10月 1995年 2010年1月
導入社数
(2022/09時点)
3,000社 8,600社 4,600社 1,200社
料金体系 定額制 従量制・オプション 従量制・オプション オプション
初期費用 無料 20万円 20万円 10.5万円
利用料金 6,800円〜 30,000円〜 40,000円〜 15,000円〜
無料お試し 30日間 30日間 30日間 30日間
適している企業規模 小〜大規模 中〜大規模 大規模 小〜中規模

トヨクモ(安否確認サービス2

トヨクモ株式会社は、2009年にサイボウズ株式会社の子会社として設立された、クラウドサービス専門の開発企業です。(旧社名:サイボウズスタートアップス株式会社)
国内シェアNo.1のグループウェアから譲り受けた、マニュアル不要の直感的な操作感が特徴です。

料金は、必要な機能だけを備えたライトプランから、大規模組織に適したエンタープライズプランまでの4プランが用意されています。

セコムトラストシステムズ(安否確認サービス

セコムトラストシステムズ株式会社は、セコム株式会社の子会社で、安否確認サービスや電子認証サービスなどの情報・通信業を行っている会社です。
国内に多数の営業拠点があり、導入社数は8000社を超えているのが特徴です。

導入後は24時間365日の電話サポートがあります。

インフォコム(エマージェンシーコール

インフォコム株式会社は、帝人株式会社の子会社で、電子コミックとヘルスケアを重点事業としている会社です。
有償とはなりますが、各種センサーと連携したIoTソリューションやコンサルティング支援など、カスタマイズ性が高いのが特徴です。

今回紹介する安否確認システムの中で、サービス提供開始が最も早い老舗企業で、実績もあります。

アドテクニカ(安否コール

株式会社アドテクニカは、1982年にデザイン事務所として設立された静岡県の会社です。
東日本大震災当時、導入社数は50社だったものの、問題なく稼働したという実績から、導入社数を伸ばしたのが特徴です。

個人の端末の位置情報を取得してMap上に表示する、GPS位置情報機能をオプションで付帯することができます。

対応している自然災害

次に、安否確認メールの自動送信に対応している災害を見ていきましょう。

近年は地震だけでなく、台風やゲリラ豪雨による水害や土砂崩れが頻発している為、地震以外の災害にも対応した安否確認システムが増えています。

業名 トヨクモ株式会社 セコムトラスト
システムズ株式会社
インフォコム
株式会社
株式会社
アドテクニカ
地震
津波
特別警報
その他 オプション オプション

トヨクモ(安否確認サービス2)

月額8,800円〜のプレミアプラン以上から、気象庁の情報に連動した自動送信に対応。

セコムトラストシステムズ(安否確認サービス)

基本料金(月額3万円)+1名につき、20円〜100円のオプション追加することで、地震や津波、J-ALERT(全国瞬時警報システム)などに対応した自動送信が可能。

インフォコム(エマージェンシーコール)

基本料金(月額4万円〜)+1名につき、150円のオプション追加することで、地震や津波に対応した自動送信が可能。

アドテクニカ(安否コール)

基本プラン(月額1.5万円〜)で、地震と津波に対応した自動送信が可能。

【ワンポイント】訓練、日常使いできる手動送信は?

いざ災害が発生した際、高い回答率が得られるかどうかは、定期的に安否確認システムを利用しているかが大きく影響します。
その為、防災訓練などが可能な、手動送信ができるサービスが望ましいと言えます。

また、送信するメール内容や、設問フォームを自由に設定できる安否確認システムであれば、社内システムのトラブル周知や取引先とのSCM(サプライチェーンマネジメント)にも活用できる為、自社でどのような訓練や運用を行っていくかを考慮した上で、システムを選定していく必要があります。

通知方法と回答方法

続いて、安否確認の通知方法と、安否状況の回答方法について見ていきましょう。

業名 トヨクモ株式会社 セコムトラスト
システムズ株式会社
インフォコム
株式会社
株式会社
アドテクニカ
通知方法 メール
スマホアプリ
ツイッター
メール
スマホアプリ
電話
LINE
メール
スマホアプリ
電話
FAX
メール
スマホアプリ
回答方法 ウェブ ウェブ
メール返信
電話
ウェブ
電話
ウェブ
代理回答機能

回答する手段を持ち合わせていない利用者がいる場合には、安否確認システム導入前の手法で安否の確認を行い、代理回答機能を利用して集計表に反映させる方法があります。

【ワンポイント】実際の回答方法の割合

最も多くの通知方法と回答方法を備えている、セコムトラストシステムズ社の安否確認サービスでの回答方法は、以下の割合となっていました。

2016年4月 熊本地震【回答者:1408人】(セコムトラストシステムズ社のホームページより)

回答方法 1位
ウェブ
2位
メール返信
3位
電話
回答割合 90 10 2

2018年6月 大阪地震【回答者:3219人】(セコムトラストシステムズ社のホームページより)

回答方法 1位
ウェブ
2位
メール返信
3位
電話
回答割合 86 13 0.4%

総務省が発表した、東日本大震災時の通信規制値の調査結果にもある通り、音声通信(通話)が95%〜70%の規制が実施されたのに対し、パケット通信は30%〜0%(規制なし)と低い数値だったことから、メールに記載されたURLなどからアクセスして回答する、ウェブ回答方式が主流のようです。

 

回答状況の集計表

安否確認システムの三大機能、最後の一つとなる自動集計。
ここでは、各社の集計表を見ていきましょう。

トヨクモ(安否確認サービス2)

トヨクモの安否確認システムでは、集計結果へスムーズにアクセスできるよう、管理者に通知が届きます。

部署別/地域別での表示や、CSV(エクセル)での出力が可能になっています。

セコムトラストシステムズ(安否確認サービス)

セコムトラストシステムズの安否確認システムでは、勤務地や居住地を分けてエリア別表示が可能です。


引用:セコムトラストシステムズ社のホームページより

インフォコム(エマージェンシーコール)

インフォコムの安否確認システムでは、回答時に送信される大まかな位置情報を基に、市区町村別で表示が可能です。


引用:インフォコム 社のホームページより

アドテクニカ(安否コール)

アドテクニカの安否確認システムでは、グラフでの表示が可能になっています。


引用:アドテクニカ社のホームページより

立て直しに欠かせない、情報共有と対策指示機能

東日本大震災関連の倒産は、8年経った2019年でも96ヶ月連続で続いており、その多くが販路や取引の縮小などによる「間接被害型」となっています。


間接型・・・取引先の縮小や仕入れ先の被災、受注キャンセルなどが影響して倒産
直接型・・・社屋や工場、機械などが被害を受けて倒産
引用:株式会社東京商工リサーチ社のホームページより(2019年2018年

間接型の倒産が増えた要因は、経営の効率化が進み、一社で原材料の調達から製造・販売まで一貫して行うという企業が減り、自社のコア業務以外は必要なタイミングで、必要な分だけ外部に発注・委託するという企業構造が増えた為と言われています。

こういった経営手法は平時には効果がありますが、どこか一カ所の連鎖が断ち切れると、関連する全体に影響が及ぶという危険性を孕んでいる為、BCP(事業継続計画)を策定し、適切に情報収集と議論を行った上で判断と指示を行い、災害時、スムーズに事業復旧が行えるよう備える必要があります。

間接的な倒産は、災害後の対策や指示・命令系統の統制を図る事により、低減できると言われており、その重要性から2012年に国際標準化機構によって、事業継続マネジメントシステム(BCMS)の国際規格が発行され(ISO 22301)、翌2013年には日本工業規格(JIS Q 22301)も制定されました。

そのため、企業の安否確認の目的は個人間の安否確認とは異なり、安否の状況を確認(情報収集)するだけでなく、集計された状況を基にその後の対策方針の議論をしたり、さまざまな情報を共有するツールが必要となることから、近年は企業向けの安否確認システムにおいては、こういった機能が備わっているかどうかが重要視されています。

それではここで、各社の情報共有・対策指示機能の違いを見ていきましょう。

業名 トヨクモ株式会社 セコムトラスト
システムズ株式会社
インフォコム
株式会社
株式会社
アドテクニカ
全員が閲覧・書き込みできる掲示板
状況に応じて閲覧・書き込みできる
メンバーを選択できるグループ掲示板
ファイル添付

各社、全体の掲示板機能は備えており、写真の添付が可能となっている場合が多く見受けられましたが、全体への周知や指示を行う前に必要な、限定されたメンバーで議論を行う機能にはバラつきが見られました。

BCP(事業継続計画)や、災害対策マニュアルで策定できる対策は限られている為、こういった機能にも注目して選定していく必要があります。

【ワンポイント】保存期間や添付できないファイルに注意

サービスによっては、一定の保存期間や書き込み数を超えると、掲示板やコメントが自動的に削除される場合や、書き込みの上限文字数が短い場合があります。

また、写真(JPEG)以外は添付できないなど、アップロードできるファイルの種類に制限がある場合もあるため、選定時には注意して確認する必要があります。

 

アプリの対応状況

今回紹介している4サービスは、導入社数が多い人気製品ということもあり、すべてのサービスで「スマートフォン専用アプリ」に対応しています。

ですが、アプリで利用できる機能が各社で異なる為、そこを比較していきましょう。

業名 トヨクモ株式会社 セコムトラスト
システムズ株式会社
インフォコム
株式会社
株式会社
アドテクニカ
安否確認の通知
安否状況の回答
集計表へのアクセス
掲示板の作成
掲示板への書き込み
家族の安否確認機能の利用

【最後に】選定のポイントまとめ

いかがでしたでしょうか。

一口に安否確認システムといっても、さまざまな特徴があることが分かりましたね。
それでは最後に、各社の違いを踏まえて、選定のポイントを考えていきたいと思います。

マニュアルなしで使えるか

安否確認システムは、毎日のように利用するシステムではありません。
災害の混乱の最中では、マニュアルなどを見ながら操作をする、といったことも困難となります。

そのため、IDやパスワード不要で回答できるのはもちろんのこと、各種操作が如何に直感的に行えるかどうかが重要になってきます。

このあたりはマニュアルでは見比べることができない為、無料のお試しがある場合は、まずは実際に試してみることをお勧めします。

無料で、お試しができるサービス
業名 トヨクモ株式会社 インフォコム
株式会社
株式会社
アドテクニカ
サービス名 安否確認サービス2 エマージェンシー
コール
安否コール
無料お試し期間 30日間 30日間 20日間
申し込みページ 申し込みフォーム 申し込みフォーム 申し込みフォーム
初期費用 無料 20万円 10.5万円
利用料金 6,800円〜 40,000円〜 15,000円〜

通知先のメンテナンス機能が充実しているか

ユーザーや部署の更新が、CSV(エクセル)などで一括で行えることも重要ですが、ユーザー自身が登録する通知先(メールアドレスやアプリ)の状況が、定期的に確認できることも大切です。

せっかくシステムを用意して安否確認の通知を自動発信する体制を整えても、利用するユーザーが通知先を登録してくれなかったり、迷惑メールと判定されていて通知が届けられない状態では意味がありません。
そのため、利用するユーザーが通知先を登録してくれているか確認をしたり、登録されているアドレスが有効かどうか、定期的に確認できる機能があることが望ましいです。

対策の議論ができるか

安否確認システムを利用している場合の災害時の流れは、おおむね下記のようになります。

①安否状況の確認、周辺情報の収集
 ・集計表を確認して、復旧に向けて業務にあたれるメンバーを把握する
 ・掲示板で全体から共有される、社屋や設備などの被害状況を把握する
②対策方針の議論、各部署でのコミニュケーション
 ・災害対策メンバーや役員で、全体の対策方針について議論する
 ・各部署で細かな対応策について、コミュニケーションを取る
③対策方針の周知、対策の指示
 ・自宅待機や参集など、全体としての方針を共有する
・各部署でそれぞれの役割に応じた、対策指示を行う

 

BCP(事業継続計画)や災害対策マニュアルで想定できる範囲は限られている為、安否確認システムを導入する際は、安否確認〜事業復旧までを見据えて選定する必要があります。
でなければ、集まってきた安否状況をただ眺めるだけとなってしまいます。

特に、対策方針の議論はセンシティブな内容も含まれることが多いため、役員や災害対策メンバーだけなど、限定されたメンバーのみが閲覧・書き込みできる状態であることが望ましいです。

休日や夜間に災害が発生した場合でも、全社員に情報共有や方針の周知ができることは、安心感や初動対応のスピードにおいて歴然の差がでてきます。
災害後、社員が元の生活を取り戻すには、会社や事業の復旧が不可欠なので、この機会にぜひ安否確認システムを検討してみてください。

トヨクモが運営する「みんなのBCP」とは

「みんなのBCP」とは事業継続に関わるあらゆることをメインテーマに、総務部の方にお役立ち情報を提供するブログメディアです。 トヨクモは緊急時のコミュニケーションツールである安否確認サービスを開発・提供しています。

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