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【効率アップ!】正しい業務分担表の作り方

業務を効率良く進めるために活用する、業務分担表。しかし、実際の業務が分担表通りに行われなかったり、特定の人の負担が重くなってしまったりすると、せっかく表にまとめても有効に活用することができません。

効率よく業務を進められ、なおかつ社員が納得できる業務分担表を作るにはどうすればよいのでしょうか。今回は、公平性と現実性を兼ね備えた業務分担表の作成のコツをご紹介します。

業務分担表を作るメリットは3つ

そもそも、業務分担表を作成するメリットはなんでしょうか。

【業務分担表を作る3つのメリット】
1. 作業の「見える化」ができる
2. 業務の取りこぼしがない
3. 目標達成までのプロセスが明確になる

業務分担表を導入することによって、部署全体や各個人の抱えている作業が明らかになります。

個人の抱えている作業の量や進捗が明らかになるため、病欠や家庭の事情などで一時的に作業を進められなくなった人が出た場合、他の人がフォローに入ることが可能です。業務のとりこぼしや遅延がなくなり、業務が円滑に進むことが業務分担表を導入することの大きなメリットと言えます。

また、業務分担表を作成することにより、部署が抱えている課題や目標達成のために必要なプロセスを明らかにすることができます。これまで行っていた業務が本当に必要か見直したり、より効率化を図るために部署内で提携を行ったりする際も業務分担表が役に立つのです。

業務分担表の作成ポイントと手順

業務分担表3つの作成ポイント

実際に業務分担表を作るにあたって、心がけるポイントは次の通りです。

【社員の雇用形態を考慮する】
同じ部署のメンバーに派遣社員や時短社員などが含まれている職場もあるでしょう。雇用形態が異なれば、それぞれが担える職務や働くことのできる時間も変わるため、それらを考慮した上で業務分担を行う必要があります。

【「雑務」を見落とさない】
電話の応対やデスクの清掃といった雑務は、特定の誰かが善意で行っていたり、気づいた時にその場にいるメンバーで回していたりと分担が曖昧なことが多いのではないでしょうか。業務分担表の作成をきっかけに責任者が曖昧であった雑務を見直しましょう。

【業務はなるべく細かい作業に落とし込む】
業務分担表を作成するメリットの一つに、自分が出勤できなくなったとき、担当業務の停滞や遅延を防ぐことが挙げられます。そのためには「部署の他の人にもわかる」ように担当業務を細分化することが必要です。

これまで自分の頭の中だけに入っていた仕事の進め方をアウトプットするのは、担当業務を見つめ直す機会にも。この作業を進めることで、業務分担表が部署全体の業務を円滑に回すツールになり得るのです。

業務分担表は一から作るよりも、既存のテンプレートを必要に応じて改変したほうが手間がかかりません。既存のテンプレートには二つのパターンがあります。

1. ガントチャート形式の業務分担表

引用:WBSガントチャートをExcelで作ってみた

どの業務を何日で終わらせるのか、一目でわかるガントチャート。その日の業務の進捗を基に、残りの日数でどのように業務を進めていくのかを調整します。差し込み業務などを書き加えるのにも便利です。

2. 業務割合を人ごとに管理する業務分担表

引用:https://www.bizocean.jp/doc/detail/533446/

業務と担当者を組み合わせた表形式の分担表。それぞれの業務に対して、どのメンバーがどれだけの作業を行うのか数値化します。

数値化するのが難しい場合は責任者を決めて、チーム単位で業務を管理できるようにしましょう。毎月必ず行われる業務などを管理するのに便利です。

部署の業務内容や作業の進め方に合ったテンプレートが見つからない場合は、自分で業務分担表を作成してみましょう。手順は次の通りです。

【業務分担表の作成手順】
①部署に所属する各人が自分の担当業務を洗い出す
②担当業務の作業をリストアップする
③2までにリストアップされた業務、作業の中に漏れが生じていないか全員で確認する
④毎月の作業の完了日を記入する
⑤雑務を含めた業務、作業の担当者を決定する
⑥5で決めた担当者が業務を遂行できなくなった場合、どのような措置を行うのか決める

作業を洗い出す工程は必ず全員で行いましょう。これまで見落とされてきた業務がなくなるのに加え、全員が業務分担表を信頼するきっかけになります。

また、導入する際は、部署の全員が業務分担表を共有し、その日の業務が終わったらすぐさま進捗を書き込める状態を作りましょう。予定通りに業務が進んでいない場合に、周囲が原因と状況を把握し、適切にフォローに入る体制を整えることも必須です。

分担表を作る際は、洗い出されるタスクだけでリソースの100%を使い切らず、スケジュールやメンバーの業務量に余裕を持たせるようにしましょう。たとえば、月の後半に突然差し込まれた業務など、分担表に記載していないタスクにも対応できるようにあらかじめリソースを配公平性の高い現実的な業務分担のコツ分しておくと残業や過重労働を防ぐことができます。

公平性の高い現実的な業務分担のコツ

業務分担を行う際に「業務分担が公平に行われるのだろうか」と、疑問を持つメンバーもいるはず。自分の負担が不当に増えている、と不信感を持たれないためには部署のメンバー一人ひとりの希望や意見を聞くことが重要になります。また、特定の分野に分類されない雑務は日割り、週割りで回して分担の公平性を保ちましょう。

部署内でお互いの仕事を軽んじる風潮があると、業務分担の結果に対する不平が出たり、部署内の仕事がうまく回らなかったりする原因となります。互いの仕事にリスペクトを持つ空気を作っていくことも業務分担をうまく行うコツなのです。

まとめ

業務分担は、部署内の業務を効率化するために行うもの。

分担表の導入やそれに沿って業務を進めるには、メンバー全員の協力が必要不可欠です。全員が納得する分担表になるように、しっかりとメンバーそれぞれの意見に耳を傾けましょう。

一度作った分担表の通りに業務が進まない場合や、新しく社員を迎える場合に分担表の内容が本当に適切かどうか見直すことも必要です。

時間をかけて作った分担表が、作ったものの活用されていない、なんてことにならないように困ったときは今回ご紹介したポイントを見直してみてくださいね。

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