専用アプリがある安否確認システムのおすすめ9選!選び方も解説

遠藤 香大(えんどう こうだい)
安否確認システムの多くは、スマートフォン専用アプリでの連絡に対応可能です。アプリ上で気象情報の通知や安否確認などができれば、事業復旧に向けての準備をスムーズに進められます。
この記事では、専用アプリがある安否確認システムや選び方を紹介します。BCP対策の策定やリスクマネジメントの強化を検討中の企業は、最後までご覧ください。
目次
安否確認システムには専用アプリがある
安否確認システムは、自然災害時や緊急事態が発生した際において、従業員が安全な状態にあるか確認するためのシステムです。多くの人に向けて一斉に、かつ確実に安否確認メッセージを自動で通知し、回答結果も自動で集計します。
平時の社内連絡ツールとしても活用できるものもあります。日常的に使用することにより社内の防災意識を高め、有事の際にも冷静にシステムを活用できる社内環境を作ることにつながるでしょう。
また、従業員との情報共有をスムーズに進めるため、多くの安否確認システムには専用アプリが用意されています。専用アプリは、安否確認アプリと呼ばれるのが一般的です。
安否確認アプリは、安否確認システムが通知したメッセージを確認できるアプリです。
安否確認メッセージが他のメールに埋もれないめ、従業員がすぐに通知に気付けます。システムのなかには情報共有のための掲示板を作成できるものもあり、アプリでは掲示板の内容を確認できます。
安否確認アプリは安否確認システムの機能の一部であり、基本的には安否確認システムを導入しない限り利用できません。
安否確認アプリのみを提供している企業もありますが、選択肢は少ないです。
安否確認システムの必要性とは?導入メリット・失敗しないための選定のポイントを紹介!
安否確認システムの専用アプリで利用できる機能
安否確認システムでは、メッセージの自動通知や回答結果の集計以外にも、未回答者への再通知などできることは多くあります。安否確認システムが備えている主な機能を以下にまとめました。
基本的な機能 | 概要 |
安否確認メールの自動通知 | 気象庁の発表する情報をもとに、災害時に従業員に自動で安否確認メッセージを送信する |
回答結果の自動集計 | 従業員からの回答結果を自動で集計する |
未回答者への再通知 | 安否確認メッセージに回答していない従業員に対して、自動でメッセージを通知する |
従業員の家族の安否確認 | 従業員の家族に安否確認メッセージを送信する |
手動配信 | 重要な情報などを手動で配信する |
外国語対応 | 安否確認メッセージの内容など、従業員に合わせて翻訳する |
アプリによっては、GPSや掲示板などの機能も利用できます。アプリごとに利用できる機能は異なるため、アプリの機能性を重視する場合は事前に確認しましょう。
安否確認システムのアプリの特徴
安否確認アプリには、次のような特徴があります。
- 緊急時に電話やメールよりもつながりやすい
- 操作がシンプル
- 専用アプリのため重要な情報が埋もれない
内容を一つひとつ確認しましょう。
緊急時に電話やメールよりもつながりやすい
インターネット回線を利用する安否確認アプリは、自然災害や緊急事態が発生した際、電話やメールと比べてつながりやすい点が大きなメリットです。
災害が発生した際、通信回線の混雑や障害によって電話がつながらなくなったり、メールサーバーにアクセスが集中してメールが届きにくくなったりするケースは珍しくありません。
しかし、インターネット回線を利用する安否確認アプリの場合、災害時に電話回線が混雑していても比較的スムーズに通信できます。
また、災害時に提供される公衆無線LANサービス「00000JAPAN」を利用すると、インターネット回線がつながりにくくても、メッセージを送受信できます。
操作がシンプル
安否確認アプリは、安否確認に特化したアプリケーションであるため、不要な機能が付いていません。シンプルな設計で操作画面も見やすく、誰でも直感的に扱いやすいのが特徴です。
たとえば、緊急連絡網を電話に頼っている場合、現場が被災して大混乱に陥っている状況下で、少なくとも数人、多ければ数十人に対してつながるまで電話をかけ続けなければなりません。
メールにおいても同様で、防災担当者が被災下で安否確認に必要な文章を作成し、人数分のメールアドレスを入力してメールを送信します。返信内容によっては追加の作業が必要です。
一方、安否確認アプリを利用すると、災害発生に合わせて事前に登録した内容でメッセージを自動で通知します。安否確認に必要な作業は、表示された設問に対して回答を選ぶだけです。
また、回答内容は自動的に集計されるため、管理者は各回答者の状況を一目で把握することも可能です。
専用アプリのため重要な情報が埋もれない
安否確認アプリは安否確認に特化したアプリであるため、緊急時にも必要な情報だけを確実に受け取れます。
メールの場合、家族など他の人から送られてきたメールに安否確認メールが埋もれる可能性があります。電話の場合も、従業員が他の人と電話をしていたらつながりません。
安否確認アプリであれば、余計な通知に埋もれてしまうことはありません。システムによっては自動で再通知するものもあり、従業員がメッセージに気付きやすくなります。
専用アプリがある安否確認システムの選び方
複数の会社が安否確認アプリを提供していますが、費用や使い勝手は異なります。導入効果を高めるために、自社に合った安否確認アプリの選び方について理解しておきましょう。
ここでは、安否確認アプリを選ぶときのポイントについて説明します。
- 導入実績
- 機能と料金のバランス
- 料金プラン
- 対応できる災害の種類
- 操作性
- 連絡手段の数
- セキュリティ対策
- 多言語表記
上記の点を意識しながら選定を進めると、自社の条件に合うシステムを選べる確率が高まります。
導入実績
「月額料金が安い」「機能が多い」など特別な理由がない限り、基本的には導入実績が多い安否確認システムを選ぶのがおすすめです。
導入実績が多い安否確認システムは、多くのユーザーから安否確認システム・アプリの完成度に関して高い評価を得ていると考えられます。
また、安否確認システムを選定する際は、サービスサイトにリピート率や顧客満足度が書かれているか確認しましょう。
どちらもシステムへの評価の高さを見極める上で、重要な指標となります。
機能と料金のバランス
安否確認システムによって機能が異なるため、自社に必要な機能がある安否確認システムを選定しましょう。
必要な基本機能は、災害発生に連動したメッセージ自動送信機能や掲示板機能などです。掲示板機能は災害時に安否確認や情報共有ができるだけでなく、平時にも活用できます。
また、初期費用とランニングコストがリーズナブルな安否確認システムが理想的です。
安否確認システムによっては初期費用が無料の場合もあるため、その分コストを抑えられます。自社の予算に見合った安否確認システムを選ぶと、平時の事業に影響せず非常時に備えられます。
ハイスペックで多機能なアプリであっても、予算を超えるコストがかかってしまっては、継続的な利用は困難です。
また、広く知られているシステムに目が行きがちですが、自社に必要な機能やランニングコストなどを考慮して、コストパフォーマンスに納得できるシステムを選びましょう。
自社に必要な機能を洗い出し、その機能が利用できる安否確認システムを選びましょう。
料金プラン
安否確認システムの多くは50人や100人、300人単位など、従業員数に応じて料金プランが用意されています。安否確認システムを選定する際は、自社の従業員規模に合ったプランと月額料金を比較するようにしましょう。
従業員規模に合っていないプランを選んだ場合、安否確認システムを利用している期間は費用を支払わなければなりません。
また、利用できる機能や連携可能なツール数も、料金プランによって異なります。自社が使いたい機能や連携したいツールが含まれているか確認することも重要です。
対応できる災害の種類
安否確認システムを選ぶ際は、対応できる災害の種類も確認しましょう。
安否確認システムを導入すれば、災害時に従業員の安否などの情報を迅速かつ正確に把握できます。会社や事業所・工場などが所在する地域のハザードマップなどから、対策すべき災害を明確にして、選定することが大切です。
安否確認システムの自動送信機能は、以下の災害に対応していることが多くあります。
- 地震
- 津波
- 特別警報(大雨、暴風、高潮、波浪、大雪、暴風雪)
- 洪水
- 土砂災害
- 竜巻
- 噴火
- 弾道ミサイル情報などのJ-ALERT(Jアラート:全国瞬時警報システム)
しかし、サービスによっては対応していない災害もあるため、システムを導入する前に詳しく確認しましょう。
また、災害には規模や被害・影響範囲などのレベルがあります。そのため、レベルに合わせて自動送信のトリガーを自社で自由に設定できるかも確認しましょう。
操作性
従業員の能力や年代を問わず、操作しやすい安否確認システムを選ばなければなりません。
安否確認アプリは、シンプルで使いやすい操作性が特徴です。しかし、なかには多機能がゆえに使いにくいものもあります。
安否確認アプリの導入自体が目的ではなく、うまく使えなければ導入の意味はありません。基本的にはインストールさえすれば、あとは各自で直感的に操作できるくらいの使いやすさであることが理想的です。
無料トライアルを活用して、実際に利用した社員の声を聞いてみるのもいいでしょう。導入後も継続的に訓練を行い、従業員がアプリを使い慣れている状態にしておくことも重要です。
連絡手段の数
安否確認システムが複数の連絡手段に対応しているかを確認することが大切です。緊急時には予期せぬ事態が発生して、つながらない可能性もあります。
地震や津波などの自然災害が発生すると、通常時の50倍の発信が行われることもあり、電話やメールでは相手と思うように連絡が取れません。
インターネット回線が混雑して一斉通知が届かなかった場合に備えて、電話など連絡手段が複数あるアプリや、緊急事態時でも安定した稼働が見込めるインフラ環境が構築されているアプリを選びましょう。
セキュリティ対策
セキュリティ対策も、安否確認システムを選ぶ際の重要ポイントの1つです。
安否確認システムやアプリでは、従業員と家族を含めた個人情報を多数扱います。
セキュリティレベルが低いシステムの場合、自然災害やサイバー攻撃によって個人情報が流出する可能性が高まります。
仮に個人情報の流出が発覚すると、従業員や顧客からの信頼を失い、最悪の場合は離職者の発生や顧客離れにつながるでしょう。
多額の利益損失を避けるには、データの暗号化や24時間体制でのサーバー監視など、セキュリティ対策が充実したシステムを選ぶことが重要です。
また、セキュリティレベルの高さを見極める基準として、プライバシーマークやISMSを取得している企業を選ぶのも有効です。
どちらの規格も第三者機関が認定しており、簡単には取得できません。取得済みの企業は個人情報の扱いやセキュリティ対策に関して、一定水準以上の評価を得ていると判断できます。
多言語表記
外国人従業員のいる企業では、多言語に対応するアプリを選ぶのがおすすめです。緊急時に日本語のメッセージが理解できず、安否が確認できない状況を避けるためです。
英語やスペイン語など、複数の外国語に対応したアプリを選ぶと、メッセージを自動で従業員に合わせて翻訳してくれます。
日本語でメールを送っても、従業員の母国語に自動で翻訳されるため、やりとりがスムーズに進められます。
社員全員の安否状況を確実に把握するためにも、対応言語については事前に確認しておきましょう。
【法人向け】安否確認システム・アプリ7選
次に、企業として安否確認システムの導入を検討している方におすすめの、アプリがある安否確認システムをご紹介します。
企業向けの場合は、システムによって機能や費用などが異なるため、内容を十分に確認したうえで契約することが大切です。
機能・人数別の費用など、安否確認システム各製品の知りたい情報をまとめた比較表もご用意しています。安否確認システムの比較・検討にお役立てください。
以下では、7つの安否確認システムを紹介します。
- 安否確認サービス2
- エマージェンシーコール
- 安否確認システムANPIC
- クロスゼロ
- オクレンジャー
- セコム安否確認サービス
- Biz安否確認/一斉通報
個々の特徴や料金などに関して紹介します。
安否確認サービス2(トヨクモ)
料金(税別) | ・初期費用:0円 ・月額料金:9,800~19,800円※100ユーザーの場合 |
対応言語 | ・日本語 ・英語 |
提供元 | トヨクモ株式会社 |
特徴 | ・『安否確認サービス2』アカウント所有者に安否確認アプリを提供 ・気象庁の災害警報に連動して、自動的に安否確認メールを一斉送信、選択肢をタップするだけで回答可能 ・掲示板やメッセージ機能、情報共有やコミュニケーションツールとしても活用可能 ・LINEなど連携サービスを利用することで、複数の連絡手段を確保 |
『安否確認サービス2』はトヨクモ株式会社が提供している安否確認システムです。ユーザーからの評価が高く、リピート率は99.8%の高水準を誇り、導入企業数は4,000社を突破しました。
安否確認サービス2では、管理者権限を付与されているユーザーは、手持ちのアプリから集計結果を確認できるため、迅速な初動指示につなげられます。
また、安否確認サービス2では毎年9月1日に、契約企業を対象にした全国一斉訓練を実施しています。
訓練終了後には、社内の回答率や時間推移など、訓練全体の平均回答時間などをまとめたレポートが送付されるため、従業員の防災意識を高められるでしょう。
さらに、全国一斉訓練はシステムの負荷テストを兼ねており、テストの結果がサービス品質保証制度の基準を下回ったことはありません。
大規模災害が起きても安定稼働が望めるでしょう。
アプリでできること
安否確認サービス2のアプリで利用できる機能は、以下の5つです。
- 2週間以内の最新情報の確認
- 安否確認の回答
- 掲示板の確認・作成
- メッセージの確認・作成
- 家族メッセージの確認・作成
従業員は安否確認の回答や最新情報の取得、家族からのメッセージ確認などの機能を利用できます。また、管理者は掲示板の作成や安否確認の集計結果を確認できます。
エマージェンシーコール(インフォコム)
料金(税別) | ・初月費用:200,000円 ・月額料金:40,000円※100ユーザーの場合 |
対応言語 | ・日本語 ・英語 |
提供元 | ・インフォコム株式会社 |
特徴 | ・安否確認アプリを提供 ・スマートフォンやタブレットから安否回答や安否集計を確認可能 ・緊急時は、回答があるまで最大100回繰り返し発信 |
エマージェンシーコールは、インフォコム株式会社が提供する安否確認システムです。業界や企業規模を問わず多くの企業に導入されており、導入実績数は5,200社を突破しました。
エマージェンシーコールは群発地震が発生した際、安否確認のメールを送信するタイミングを自動で調整します。管理者への手間を減らせるだけでなく、従業員が操作に混乱する事態も避けられます。
また、地震や大雨に加え、波浪特別警報や噴火警報など、幅広い災害情報を取得できるため、緊急事態が起きても素早い対応が可能です。
そして、エマージェンシーコールでは、システムの本運用を開始するまで専任の担当者からサポートを受けられます。業務要件に沿った提案や運用方法を適切に提案してくれるため、初めて安否確認アプリを導入する場合にもおすすめです。
アプリでできること
専用アプリで利用できる機能は以下の4つです。
- 安否確認の回答
- 回答結果の集計
- 安否登録の要請をポップアップで表示
- 家族のメッセージを確認
エマージェンシーコールのアプリでは、従業員が家族からのメッセージを確認できます。音声録音機能を備えており、音声を通じて家族の無事を確認できます。
安否確認システムANPIC(アバンセシステム)
料金(税別) | ・初期費用:50,000円 ・月額費用:5,510円※100ユーザーの場合 |
対応言語 | ・日本語 ・英語 |
提供元 | 株式会社アバンセシステム |
特徴 | ・アプリ上ではアンケートの回答も可能 ・低コストで導入可能な安否確認システム ・海外にサーバーを設置 |
ANPICは月額料金が比較的安く設定されており、一般企業に加えて大学にも多数導入されている安否確認システムです。
国立大学でのシェア率は40%を超えました。ANPICは利用人数が100人の場合、月額料金が5,510円、初期費用50,000円で利用できます。
また、大規模地震が起きた際も安定稼働が期待できる点も魅力です。
システム稼働用のサーバーは海外に設置されており、国内で大規模地震が起きても通信障害やデータ消失を招く心配はいりません。
そのため、アプリやLINEを利用して従業員の安否や被災状況、出社対応可否などをスムーズに確認できるでしょう。
ANPICは低コストで地震に強い安否確認システムを求める方に、おすすめの安否確認システムです。
アプリでできること
専用アプリで利用できる機能は以下の4つです。
- 安否確認の回答
- アンケートへの回答
- 管理者からの連絡を受信
- 各種メールのプッシュ通知
ANPICの専用アプリは操作性に優れている点が特徴です。ログインせずに安否の報告やアンケートへの回答を完結できます。
クロスゼロ(建設システム)
料金(税別) | 要問合せ |
対応言語 | 日本語 |
提供元 | 株式会社建設システム |
特徴 | ・防災関連の機能が豊富 ・リスクの可視化と共有で被害を軽減 ・防災に関する知識の習得 |
クロスゼロの特徴は安否確認だけでなく、防災全般に関する機能が充実している点です。
たとえば、「防災トリセツ」では、自然災害別の備えや避難方法などに関する知識を習得できます。災害発生時に必要な備品も紹介されており、普段から対策しておくと、災害発生時の被害や不安を減らせるでしょう。
また、「リスク共有」の活用によって、自社を取り巻くリスクを可視化できます。リスク共有は、災害内容や発生場所などを地図上に書き込める機能です。
クロスゼロのユーザーと交通機関の情報や災害時の支援情報を共有できるため、従業員の素早い安全確保につなげられます。
自然災害が起きやすい地域に拠点を置いている方、防災対策全般を強化したい方にクロスゼロはおすすめです。
アプリでできること
専用アプリの機能は以下の9つです。
- 安否確認のメール配信
- 安否の回答
- 防災情報の取得
- 防災トリセツ
- ハザードマップや避難所情報の表示
- 備蓄管理
- 掲示板
- リスク共有
- 家族の安否
他の安否確認システムと比べて、アプリで利用できる機能が多いです。また、防災情報はAIが気象庁やSNSから取得するため、効率的に情報を集められます。
オクレンジャー(パスカル)
料金(税別) | ・初期費用:0円 ・月額費用:9,600円※100ユーザーの場合 |
対応言語 | 13ヶ国語に対応※自動翻訳機能あり |
提供元 | 株式会社パスカル |
特徴 | ・オクレンジャーの利用者専用アプリ ・災害情報を多数取得可能 ・スムーズなコミュニケーション |
オクレンジャーは、一般企業や教育機関、医療機関など、さまざまな組織で導入されており、導入実績数は4,000社を突破しました。
オクレンジャーの特徴は取得できる災害情報が多い点です。地震や津波情報に加えて、オプションを利用すると以下の情報を取得できます。
- 気象庁の注意報や警報(特別警報)
- 記録的短時間大雨情報
- 土砂災害警戒情報
- 指定河川洪水予報
- 熱中症警戒アラート
自社が拠点を置く地域の気候や気象傾向に応じて、必要な情報を選択しましょう。
また、掲示板機能が利用できるため、今後の対応の指示や出社可否の確認など、従業員とスムーズにコミュニケーションが取れます。
掲示板は画像や動画の投稿にも対応しており、被害状況や避難場所の様子などを正確に把握できます。
情報収集やコミュニケーション機能が充実した安否確認システムを求める方に、適した安否確認システムです。
アプリでできること
専用アプリで利用できる機能は以下の5つです。
- 災害情報の取得
- 安否確認メールの受信
- 回答結果の集計
- 安否の回答
- 掲示板
掲示板への投稿によって、事業復旧に向けた準備を進められます。また、オプションを利用すると、スマートフォンのGPSで従業員の位置情報を確認できます。
セコム安否確認サービス(セコムトラストシステムズ)
料金(税別) | ・初期費用:100,000~200,000円・月額料金:12,000~32,000円※100ユーザーの場合 |
対応言語 | ・日本語・英語 |
提供元 | セコムトラストシステムズ株式会社 |
特徴 | ・『セコム安否確認サービス』の契約企業が利用できる専用安否報告アプリ ・災害が発生した際は安否確認通知が自動発報され、回答者はアプリから報告が可能 |
セコム安否確認サービスは、国内の安否確認システムのなかでも導入実績が多く、導入実績は9,000社に達しました。
セコム安否確認サービスは、セコムが誇る人間の持つ判断力、機動力、処置力を組み合わせた24時間365日体制のオペレーション力で、初動をサポートしてくれるシステムです。専門スタッフが災害の規模や気象庁の情報などをもとに、災害情報の真偽を確認しており、誤報を抑制しています。
また、ユーザーが安否確認の対象となっている災害を一覧で閲覧でき、同時に安否状況も把握することが可能です。
アプリでできること
専用アプリで利用できる機能は以下の4つです。
- 安否確認の回答
- 安否確認の対象となっている災害一覧の閲覧
- 安否確認のプッシュ通知の受信
- 管理者向けプッシュ通知の受信
安否確認メールのプッシュ通知を受信した際、従業員はタップするだけで安否を報告できます。
また、従業員は安否確認の対象となっている災害一覧から、安否状況の報告も可能です。
Biz安否確認/一斉通報(NTTコミュニケーションズ)
料金(税別) | ・初期費用:0円〜200,000円 ・月額料金:400円〜(スマホプラン)※100ユーザーの場合 |
対応言語 | ・日本語 ・英語 |
提供元 | NTTコミュニケーションズ株式会社 |
特徴 | ・『Biz安否確認/一斉通報』などを導入している企業向けの安否確認アプリ ・地震速報に連動して、安否確認の連絡が一斉に自動送信 |
Biz安否確認/一斉通報は、回答の自動集計と未回答者に対する自動再発信機能によって、確実な安否確認と最短での事業再開をサポートしてくれます。
結果もリアルタイムで集計するため、常に最新情報をもとに次のアクションを検討できます。
また、任意の文面や質問を記載したアンケートによって、災害への注意を促せます。アンケートは感染症対策や健康状態の把握など、幅広い用途で活用が可能です。
アプリでできること
専用アプリで利用できる機能は以下の4つです。
- 安否確認の回答依頼の受信
- 設定地域の気象警報を受信
- 現在地の災害情報の受信
- 家族へ送るメールを作成
専用アプリでは、安否確認メッセージの受信・回答のほかにも、3つまで設定できる地域に関する、以下の気象情報を取得できます。
- 気象警報や注意報
- 地震情報
- 台風情報
- 津波情報
- 火山情報
また、家族へ送るメールの内容を簡単に作成することは可能ですが、アプリからメールを送信するものではなく、普段使用しているメールサービスを使用します。
【個人におすすめ】安否確認システム・アプリ2選
一人暮らしをしている場合、万が一のときに備えて、家族や友人と連絡を取り合える手段を持っておきたいですよね。
個人ユーザーにおすすめの安否確認アプリは、以下の2つがあげられます。
- ココダヨ
- みまもるん
いずれも無料トライアルが用意されており、費用をかけずに機能性や自社との相性を確認できます。
ココダヨ 防災速報と地震・災害情報がわかる GPS防災アプリ
料金(税別) | ・自然災害のみ:月額180~580円 ・自然災害+不審者情報:月額280円〜880円 ※料金はグループ定員数により変動 ※インストール後30日間の無料お試し期間あり |
対応言語 | 日本語 |
提供元 | 株式会社ゼネテック |
特徴 | ・災害警報に連動して、登録したメンバーの位置情報を自動受信 ・ポップアップからワンタップで自分の安否を報告可能 |
ココダヨは、株式会社ゼネテックが提供する安否確認アプリです。家族を持つ方を中心に多数導入されており、導入実績は150万ダウンロードを突破しました。
ココダヨには、2〜8人で利用する「ココダヨ」と、1人で利用する「ココダヨ SOLO」の2つのプランがあります。前者は「安否状況を共有したい」という方に、後者は「安否状況を伝えたい」という方におすすめです。
ココダヨでは、震度5弱以上の緊急地震速報を受信した際、大雨危険度が警戒レベル3相当以上と発表された際、地図上で互いの位置情報を共有できます。
ピンをタップするだけで位置情報を共有できるため、操作方法に悩む心配はいらないでしょう。
また、「ココダヨ」プランなら、緊急時のチャット掲示板やバッテリー残量情報の共有などに加え、平常時のお子さまや高齢者の見守りアプリとしても活用できます。用途に応じてプランを選びましょう。
30日間の無料トライアルが用意されており、費用をかけずに機能性や操作性を確認できるのもおすすめポイントです。
アプリでできること
ココダヨのアプリで利用できる機能は以下の7つです。
- 位置情報の共有
- 警戒レベル3相当以上の大雨危険度でプッシュ通知の送信
- グループチャットの利用
- メンバーのバッテリー残量の確認
- ワンタップで安否状況の報告
- 現在地から近い避難所の検索
- 登録地点の気象情報の受信
アプリのホーム画面から、メンバーの安否状況や居場所を確認できます。また、グループチャットでメンバーとスムーズにコミュニケーションを取れます。
みまもるん
料金(税別) | ・初期費用:無料 ・月額料金:280円 |
対応言語 | ・日本語 ・英語 |
提供元 | 株式会社リメン |
特徴 | ・iPhoneのセンサ-を活用した安否見守りサービス・緊急通報機能は無料で利用可能 ・iPhoneが位置するエリアで、気象庁が特別警報または警戒レベル5を発表した際、電話やSMS、メールで家族や友人に緊急事態を伝えることが可能 |
みまもるんは、株式会社リメンが提供する安否確認アプリです。初期設定以外は一切操作が必要なく、普段通りスマートフォンを使い続けるだけで安否を見守ってくれるのが特徴です。
通常、安否確認アプリでは動作確認のため、1日1回はアプリを起動させなければなりません。しかし、みまもるんの場合、動作確認のために毎日起動しなくても、必要な場面で機能を利用できます。
また、みまもるんでは以下の状態に該当した場合、安否確認のメールを自動配信します。
- iPhoneの位置や充電に長時間変化がない状態
- 長時間歩数に変化がない状態
- バッテリー残量が5%以下の状態
そのため、平常時の見守りアプリとしても利用することも可能です。
みまもるんは、手間をかけずに安否確認アプリを導入したい方におすすめの安否確認アプリです。
アプリでできること
みまもるんのアプリでは、以下2つの機能を利用できます。
- スマホの無充電状態が続くと自動で登録先にメールを送信
- ワンタップで緊急事態を登録先に通報
スマホの充電がない状態が続くと、自動で家族などの登録先にメールを送信します。通報時にはスマホの位置情報も伝えられるため、迅速な救済に役立ちます。
メールをチェックするだけで、離れて暮らす家族や友人の安否を確認できるのがメリットです。
安否確認システムのアプリを利用する際の注意点
安否確認アプリは定期的にバージョンアップされるため、常に最新版を使用するように心がけましょう。古いバージョンのまま使い続けると、緊急事態が発生した際にバージョンアップが必要になり、すぐに使用できない可能性があります。
また、アプリのログイン情報をきちんと管理しておくことも重要です。
頻繁に使用するものではないため、IDとパスワードを忘れると、緊急時にログインできない可能性が生じます。
また、ログイン情報の管理に不安を抱える場合、IDやパスワードを使用せずにログインできるシステムを選ぶのもひとつの方法です。
コストや操作性を考慮して利用するアプリを選ぼう
近年は地震や大雨など、大規模な自然災害が起きるケースが増えています。安定した事業継続を実現するため、安否確認システムは欠かせない存在です。
緊急時に迅速な安否確認を実施するため、スマートフォンやタブレットなど、手元のツールで操作できる安否確認アプリの導入を検討してはいかがでしょうか。
多くの安否確認システムが無料トライアル期間を設けています。
安否確認システムは高額なほど安心、多機能なほどよいというものではありません。実際に操作した上で、どのシステムが自社に適しているのかを選ぶのが重要です。
ぜひ本記事で紹介した選び方のポイントやおすすめのシステムを参考にして、自社に合うものを見つけてください。
トヨクモが提供する『安否確認サービス2』は、外部システムと連携できる安否確認システムです。SmartHRやfreee人事労務、cybozu.comなどで人事情報を管理している場合、1クリックでユーザーの情報を登録できます。
そのため、導入の手間を抑えて利用を開始することが可能です。
安否確認サービス2では、30日間の無料お試し期間が設けられています。興味がある方はぜひお問い合わせください。
以下のフォームから30日間無料お試しをお申し込みいただけます。
無料お試しは、何度でもご利用可能です。ぜひこの機会に安否確認システムを体験してください!
- 機能制限一切ナシ
- 何度でもご利用可能
- 初期設定サポート付き
- 自動課金一切ナシ
執筆者:遠藤 香大(えんどう こうだい)
トヨクモ株式会社 マーケティング本部に所属。RMCA認定BCPアドバイザー。2024年、トヨクモ株式会社に入社。『kintone連携サービス』のサポート業務を経て、現在はトヨクモが運営するメディア『みんなのBCP』運営メンバーとして編集・校正業務に携わる。海外での資源開発による災害・健康リスクや、企業のレピュテーションリスクに関する研究経験がある。本メディアでは労働安全衛生法の記事を中心に、BCPに関するさまざまな分野を担当。