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スグにできる!会社でのインフルエンザ対策 実践編6選

インフルエンザが流行る、寒さの厳しい季節になりました。体調管理については基本的に個人に委ねられるものではあるものの、インフルエンザなどの感染力の強いもののことを考えると、会社でも出来るだけサポートを行いたいところです。ひとりの社員がインフルエンザで体調を崩すと、当人だけでなく周りの人へも感染が拡大し、別の社員の業務に支障が出て部署や会社全体の業務進捗に影響を及ぼすことも考えられます。会社として、業務に支障や遅れがでないように、しっかりとしたインフルエンザ対策を行いましょう。

会社でインフルエンザが流行る理由とは

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1.くしゃみなどで広がりやすい「飛沫感染」

最も多いとされる感染経路は飛沫感染です。飛沫感染は、咳・くしゃみをした時に出る、唾や鼻水といったウイルスを含む水分を吸い込むことによって、感染してしまうということを指します。これらは水分を含んでいるので重たく、散布距離は長くても2メートルほどです。人が密集しているオフィスでは、会議の時や、デスクに座っている時などに対面の人が咳・くしゃみをしたりするとおのずと吸い込んでしまうので、うつりやすい環境と言えます。

2.意外と知られていない「接触感染」

一般的には飛沫感染により、周りの人へうつることは知られていますが、接触感染も影響力の強い感染ルートです。咳やくしゃみをするときに口を手でふさぐと、一見飛沫は防いだように見えますが、手にウィルスが大量に付着します。その手でドアノブやパソコン、電話の受話器、コピー機など共用のものに触れれば、その場所にもウィルスが付着することになるのです。ウィルスが付着した場所に、ほかの人が触れることで、指や手のひらにウィルスが付着してしまいます。そして、付着した自身の指を介し、ウィルスが口や鼻、目から体内に入ることにより、インフルエンザウィルスの感染が引き起こされます。不特定多数の方が出入りする会社などは、接触感染ルートによってウィルスは伝染するので、会社はインフルエンザが流行りやすいのです。

3.インフルエンザの人が無理をして出社する

インフルエンザウィルスには、通常の風邪とは違い、急激に38~40度の高熱が出るのが特徴です。さらに倦怠感・筋肉痛・関節痛などの全身症状もあり、これらの激しい症状は通常5日間程続きます。しかし、この症状は個人の体力や免疫力の強さによって異なることから、稀に「1日で治った」「普通の風邪だと思っていた」というように、通常出勤してしまうケースもあるようです。たいがいが業務の多さや責任感の強さなどから来ており、気持ちは分かりますが、インフルエンザは熱が下がってからもウィルスの感染力は持続しており、2日間は外出を控えたほうが良いとされています。結果的に、周りに広がり業務に支障が出ることになってしまうので、5日間~1週間程度は会社を休むようにしましょう。

会社でできるインフルエンザ対策

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インフルエンザの感染経路は、飛沫感染・接触感染がメインです。これらのルートを日頃の心がけでできるだけ遮断することで、インフルエンザを予防することもできます。

1.マスクの着用をさせる

咳やくしゃみをするだけで、実は無数のウィルスを含んだ飛沫が大量にばら撒かれます。こうした細かい飛沫は目には見えないため気づきにくいですが、机の上などに付着すれば、手など経由して感染することも十分ありえます。マスクはウィルスそのものには無力ですが、飛沫には極めて効果的です。咳が出る人は、必ずマスクをするように呼び掛けたり、会社でも配布をしたり対策をしましょう。

2.手洗い・うがいの推進

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手洗い、うがいは基本中の基本です。感染者が咳などで飛ばした飛沫、空気中に漂うウィルスの粒子や普段触れるものに付着したウィルスをできるだけ身体に入れないように、水際でストップする手段として手洗い、うがいは大変有効です。共用のものに触れたあとは、できるだけ手を洗う、会社で咳をしている人がいる場合は、こまめにうがいをする、といった対策をするとよいでしょう。手洗い・うがいをしてもらうためにポスターで注意喚起をあおったりと目に見えるところに告知をしていきましょう。

3.徹底した消毒

会社で感染する要因は、自分の席だけではありません。会議机やドアノブ、照明のスイッチなど感染経路は複数存在します。手から手へどんどん接触感染が広がってしまいますので、こまめな消毒が必要です。布やペパータオルなどに濃度70%以上のアルコールを十分に染み込ませて、該当箇所を拭き取ったのち、自然乾燥させます。拭き残しがないよう、多くの人が触れそうなところをチェックして、時間などを決めて定期的にくまなく消毒しましょう。

4.こまめな換気

室内を長時間閉めきっていると、次第に空気が汚れていきます。汚れた空気は喉の粘膜を刺激しやすく、抵抗力を落としてしまうので、ウィルスに感染しやすくなります。空気は、5分程度で入れ替わりますので1時間に1回は換気をしましょう。

5.適切な湿度を保つ

空気が乾燥していると、風邪やウィルスが活動しやすいことはよく知られていますが、これは空気が乾燥することで喉が乾燥し、粘膜の防御機能が低下することからきています。喉の粘膜が弱ることによって、ウイルスの侵入を許してしまい、感染しやすくなるのです。湿度は、だいたい50~60%くらいが、最も病原体を抑制する湿度とされています。会社では、加湿器などを活用してインフルエンザにかかりにくい環境を整えましょう。

6.予防接種

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インフルエンザの予防接種を受けたからといって、インフルエンザに感染しないというわけではありません。インフルエンザワクチンを接種してから効果があらわれるまでには約2週間かかるといいます。そして、その効果は5ヵ月程続くとされているので、感染してからでは遅く、早めに受けないと意味がなくなってしまいます。インフルエンザの予防接種は、発症を抑え、合併症や死亡などの重症化を防ぐという効果が認められています。効果は5カ月程続きますので、インフルエンザが流行る前に接種することをおすすめします。

会社のインフルエンザ撲滅対策のために必要な備品

ここで、会社に必要なインフルエンザ対策のための備品をご紹介します。

1.【業務用加湿器】パナソニック FE-KFE15(業務用加湿器)67,500円(税込み)panasonic調べ/参考価格

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会社内は暖房により空気が乾燥し、ウイルスが蔓延しやすくなっているので、広さに合わせた加湿器を検討していきましょう。最近では特に古い加湿器より、新しい加湿器の方が電気代の節約になるといった、長い目で見てコストパフォーマンスに差が出るといった違いもあるようです。オフィスの広さや予算に応じて最適な加湿器を選びましょう。

2.【アルコール消毒液】花王 ハンドスキッシュアルコール消毒剤 業務用4.5L 5,122円(税込み)ASKUL調べ/参考価格

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水もタオルもいらないすり込み式の消毒液。外出先から帰ったらまず手指を消毒できるように、社員用に1つと、来客用に受付やエントランスに1つ、大容量タイプを置くことが良いでしょう。

3.【うがい薬】ファンガーグル 5L(20倍濃縮)業務用うがい薬 8,640(税込み)Amazon調べ/参考価格

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喉の乾燥や粘膜が弱るのはインフルエンザのターゲットになりがちです。みんなが使えるように、業務用の大容量タイプをトイレに置いて、口や喉の消毒を徹底しましょう。

4.【置き型除菌・消臭剤】クレベリン ゲル(置き型除菌剤) 150g 1,518円(税込み)Amazon調べ/参考価格

会社 インフルエンザ 対策4室内に置いておくだけで持続的に浮遊するウィルス、細菌を除去してくれるゲルタイプの消臭剤です。各部屋や会議室に置いておくと効果的です。

5.【マスク】メディコムジャパン セーフマスクプレミアアンチフォグ 1箱50枚入り378円(税込み)ASKUL調べ/参考価格

会社 インフルエンザ 対策14咳が出る場合は、エチケットとして必ず着用しましょう。また、外出するとき、インフルエンザの予防として着用するのもおすすめです。会社の入口付近に置いておくと、外出するときに忘れずに着用することができます。

いかがでしたか?今回は、会社でできるインフルエンザの対策についてご紹介しました。インフルエンザの感染経路は、たくさんあります。通勤時、満員電車に乗っているだけでも発症のリスクは高くなります。会社でインフルエンザの対策をしたからといって、感染しないわけではありません。しかし、対策を立てていれば、インフルエンザは最小限に食い止めることができます。
インフルエンザで就業禁止となった場合、仕事内容によっては代わりがいない、業務に支障をきたすなど様々な問題があります。そうならないためにも、日ごろからインフルエンザの予防を心がけましょう。

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