副業解禁でキャリアアップ!企業が取り組むべき事案とは?

副業解禁でキャリアアップ!企業が取り組むべき事案とは?

政府が推進している働き方改革の影響もあり、ニュースや新聞などで、副業解禁という言葉を頻繁に見聞きするようになりました。副業解禁が企業にもたらす影響は甚大です。副業解禁にあたって、知っておきたい基礎知識や、企業側に求められる変化や課題を、詳しくご紹介していきたいと思います。

副業解禁によって社員の働き方はどのように変わるか

副業を希望する労働者は年々増加していますが、これまで多くの企業では副業を禁止していました。これは、本業が疎かになる・情報漏洩のリスクがある・就業時間や健康管理の線引きが難しくなるなどの理由によるものです。

しかし、2016年9月に政府主導で「働き方改革実現会議」が設置され、2018年1月に厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を作成しました。この中に、「原則、副業・兼業を認める方向とすることが適当である」と記載されたのです。これにより、企業側は、自社での業務に支障が出ない(本業を疎かにしない)範囲であれば、社員に副業を認めるよう検討することが求められるようになりました。

2017年2月に、株式会社リクルートキャリアが、「兼業・副業に対する意識調査」を行っています。この調査の時点で、副業を容認している企業はまだまだ少なく、22.9%との結果が出ました。

厚生労働省のガイドラインが作成されたのはこの調査の後なので、今後この数字は大きく変わっていくことが予想されます。

副業が解禁されることで、社員はさらなるキャリアアップを目指すようになります。多様で柔軟な働き方を選ぶことができるため、これが同時に働きやすさにもつながっていきます。本業と同じような職種で副業をするケースもあれば、全く違う業種である場合もあるでしょう。どちらの場合でも、社員は副業をするのであれば、副業を通じて自己表現を図りながら成長し、本業でもその経験が生かせるように努力することが求められます。また、企業側も、社員がそれを達成できるよう、充分にコミュニケーションをとり、社員の副業を双方が納得して進めていけるために、環境を整備していくことが重要です。

参考:厚生労働省 副業・兼業の促進に関するガイドライン
株式会社リクルートキャリア 兼業・副業に対する企業の意識調査
nomad journal 副業解禁!政府の働き方改革による副業容認の背景と影響を考察してみる
BizHint 「副業解禁」の企業メリットとは?注意点や手続き、企業事例までご紹介
#SHIFT 「副業解禁」時の注意点とは? 人事担当者必見の「働き方改革」用語解説 (1/2)

副業解禁による企業にとってのメリットとデメリット

副業が解禁されると、企業側にはどのようなメリットやデメリットが生じるのでしょうか。

メリット

社員のスキルアップができる
副業をすることで、社員は、自社を離職しなくても別の仕事ができることになります。そのため、自社の仕事で培ったスキルを他の場面で活かしたり、逆に副業で新たな知識を身につけて、自社の業務に役立てるといったことが可能なのです。これにより、社員はスキルを身につけ、また企業は新たな社員研修をするコストを削減できるようになります。

人材不足問題の解消が望める
人材不足を補うため、企業の中には、副業希望者のみを採用するところがあります。たとえば、株式会社サイバー・バズ(株式会社サイバーエージェントの子会社)では、2017年1月から「副業採用(助っ人採用)」を開始しました。副業ができる人物は幅広い才能があるという考えで、それまで自社になかったノウハウや技術、能力などを取り入れることを目的としています。

企業のイメージアップがはかれる
以前の日本では、終身雇用制度が当たり前と考えられていましたが、現在ではそれが崩壊してきているといわれています。インターネットの就職活動サイトでも、「副業OK」というキーワードでの検索回数が増えており、自由な働き方がしたいと願う求職者にとって、魅力のひとつになっています。

企業の事業拡大の可能性が生じる
社員が副業を通して社外から新しい知識や情報を取り入れると、それは企業にとって大きな財産になり得ます。社内の通常業務で身につけにくいものであれば、影響はさらに大きくなります。ひいては、企業の事業拡大や、競争力の強化に繋がるかも知れません。

デメリット

本業に影響が出るおそれがある
副業は社外で行うので、社員の副業における労働時間を全て把握することは困難です。場合によっては、副業が多忙になると長時間労働になって睡眠不足や疲労蓄積の状態が続き、その結果本業が疎かになったり、社員が体調を崩したりして、本業の業務が滞ってしまうことも考えられます。

情報漏洩が生じる可能性がある
インターネットなどの発展により、場所を選ばずできる業務が激増しました。本業での業務中に、副業のメールを送受信するケースも考えられます。この場合、メールの誤送信が起こる可能性がとても高くなります。また、書類が混入するリスクもゼロではありません。
あってはならないことですが、同業他社の人間が、情報を盗むために同業者で副業を行い、重要機密事項を持ち出す危険があることも、念頭に置いておかなくてはいけません。

責任の所在がはっきりしなくなる
副業をしている社員が、万が一、過労死をした場合、その責任の所在がわからなくなってしまいます。このことが、企業が副業を解禁しない大きな理由のひとつになっています。

法定労働時間を超えることがある
労働基準法で定める法定労働時間は、自社及び異なる企業の副業と通算されることが規定されています。このため、1日8時間・週40時間を超える部分の勤務時間は、36協定の締結や割増賃金の支払いが生じます。

参考:CyberBuzz サイバー・バズ、「副業採用」開始のお知らせ~全職種を対象に、多様な雇用形態で募集~
厚生労働省 副業・兼業の促進に関するガイドライン
Kuuru 副業解禁で企業はどう変わる?メリットと課題を解説する
BizHint 副業
BizHint 「副業解禁」の企業メリットとは?注意点や手続き、企業事例までご紹介

副業解禁するにあたりどのような体制をつくるべきか

副業を解禁しようとするとき、企業は新たに体制を作る必要があります。具体的にどう進めていけばいいのか見ていきます。

まず、自社の就業規則を今一度確認することから始めましょう。規則のなかに、副業に関して触れられているのならば、規定を変える部分があるかどうかを確認しなくてはいけません。最初にご紹介した、厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」や、そのQ&Aなどと照らし合わせながら進めていきましょう。

企業によっては、副業の解禁条件を定めるところもあるでしょう。その場合は、条件の詳細な内容を決めていくことになります。全面的に解禁するのか、または一部のみ解禁するのかなど、一つひとつを明確に定めていきます。

解禁範囲も、あらかじめ決めておくべき重要事項です。許可制・届出制・許可不要などの手段が考えられますが、企業は社員が副業を希望する業務の内容を事前に把握するべきです。この場合、労働基準法を守るために適正な勤怠管理を行うことは企業の責任であるため、許可制にするのが望ましいと考えられます。また、副業をするにあたり、複数の事業所で健康保険・厚生年金の加入条件を満たした場合、どちらの事業所で保険手続きをするか、社員が決める必要があります。雇用保険に関しては、主たる賃金を受ける事業所のみで加入するので、この点も社員に確認をとらなくてはいけません。このことからも、許可不要の手段をとるのは避けた方がいいでしょう。

範囲が決まったら、申請内容を検討します。副業の業務内容・時間、勤務場所、期間など、本業の企業が労働基準法を遵守するために把握しておくべき事項を、社員から申請してもらいましょう。

副業を許可してからも、許可条件を継続して守っているかどうかの把握手段を定めておきます。報告書の提出を義務づけたり、面談などで確認したりするなどの方法が考えられます。

企業は、定期的に社員の副業状況を把握し、本業との兼ね合いも精査していく必要があります。そもそも副業をするときに本業に支障が出てはならないことが前提であるというのが、その理由です。

参考:BizHint 副業
#SHIFT 「副業解禁」時の注意点とは? 人事担当者必見の「働き方改革」用語解説 (1/2)
BizHint 「副業解禁」の企業メリットとは?注意点や手続き、企業事例までご紹介

まとめ

副業解禁による企業への影響と、今後の体制づくりについてご紹介しました。企業が率先して副業への体制づくりを行うことで、社員が自社の仕事に対して高いモチベーションを保つことができます。本業ではなかなか気づくことができない学びがあったり、スキルアップを図ることができたりと、副業を持つメリットはたくさんあります。ぜひ、御社での副業解禁の検討材料にしてください。

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