労災防止。ストレスチェック担当者必見!やること・注意すること5選

労災防止。ストレスチェック担当者必見!やること・注意すること5選

最近、労災に関するニュースに関心が高まっています。ブラック企業や労災認定がされたニュースなどはまだまだ記憶に新しいことですよね。このような痛ましい事件をこれ以上起こさないためにも、職場におけるメンタルヘルスの改善が喫緊の課題と感じている企業も多いのではないでしょうか。

その対策として、社員の心の状態を年1回以上調べる「ストレスチェック」が2015年12月に義務化されました。ストレスチェックとは、国が推奨する「職業性ストレス簡易調査票」で、57項目の質問に4段階で答える方式で、社員は紙かウェブ上で回答します。その結果、高ストレス者と判断され社員が希望した場合は、医師による面接指導を受けることができます。面接の結果から必要に応じて、残業や休日出勤の削減など就業上の措置を取ることが事業者の義務となります。

では、ストレスチェック担当者は何をする人なのでしょうか?今回は、ストレスチェック担当者の役割と注意することについて取り上げました。

ストレスチェックの目的とは?担当者の条件やストレスチェックの内容

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ストレスチェックは、社員のメンタルヘルスの不調を未然に防ぐ目的があります。これは、50人以上の社員を有する職場での全社員の実施が義務づけられています。この場合の「社員」には、パートタイム社員や派遣先社員も含まれます。社員が50人未満の職場では「努力義務」となっています。内閣府の統計によると平成27年の自殺者数が約2万4000人。このうち、被雇用者・勤め人だった6,782人の中で2,159人(31.8%)が勤務問題を苦に命を絶ちました。ストレスチェックを行うことで社員自身のストレスへの気づきを促し、ストレスの原因となる職場環境の改善につなげることもできます。

1.ストレスチェック担当者の条件

社員に対して解雇、昇進または異動等に関して直接の権限を持つ監督的地位にある者は、ストレスチェック担当者にはなれません。これは、ストレスチェックの個人情報を取り扱うことに際し、人事的な判断に結びつくのを避けるためです。

2.ストレスチェックの内容

ストレスチェックで用いられる職業性ストレス簡易調査票は、仕事のストレス要因、心身のストレス反応、周囲のサポートという3つの領域を含んでおり、選定する項目に一定の科学的な根拠があります。3つの領域の中で、心身のストレス反応が現状を反映し、最も重要な要素となります。心身のストレス反応では、心理的ストレス反応と身体的ストレス反応を測定することができます。さらに心理的ストレス反応でポジティブな反応やネガティブな反応の両方を評価することができます。この結果などから、ストレス反応の評価点数が一定以上ある人を高ストレス者として選定します。この調査票は、あらゆる業種の職場で使用することが可能とされており、回答時間が10分程度となっているため、比較的簡単に実施できるのが特徴です。

外注せずにストレスチェック担当者がやること・注意すべきこと5つ

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ストレスチェックの実施は、ただ社員に調査票を回答してもらったのを、集計し結果を返すだけではありません。

1.事前準備と確認

ストレスチェックを行う前に、事前に決めておくことがいくつかあります。例えば、ストレスチェックの実施の方法(用紙かウェブか)、実施場所や日時、社員への実施の告知と同意書の取り付け、そして集めたデータは誰がどのように管理するか、高ストレス者の面接指導をどのような体制で行うかなどです。この取り決めは、職場内の安全衛生委員会などで一つ一つ決めていかなければなりません。

2.ストレスチェック調査票と集計したデータの管理

社員が記入するストレスチェック調査票の配布と回収、内容の確認、データの入力、評価点数の算出といった社員の健康情報を取り扱う事務を行います。

3.ストレスチェックのフィードバック

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ストレスチェックの結果を社員に通知します。また、ストレスチェックを実施していない社員へ声かけをして、受検するように促すこともお忘れなく。ただし、社員に受検義務はないため、受検を強要しないことに留意が必要です。また、結果が「高ストレス者」と診断された人に対して、産業医の面接指導を受けるように促すことも役割の1つです。

4.守秘義務の徹底

ストレスチェック担当者は、一般社員の中で唯一結果を見ることができる立場になります。そのため、労働安全衛生法の規定に基づいて守秘義務を守らなくてはなりません。知りえた社員の情報は、所属部署の上司であっても漏らしてはいけません。受検する社員のプライバシーを十分に配慮して運営することが、欠かせないポイントになります。

5.担当者が複数いる場合の役割分担の制定

ストレスチェック担当者は、非常に責任のある立場となります。そのため実際の事務を担当する社員が複数いる場合、結果の閲覧権を有し守秘義務がある担当者と、結果内容を見ることのない事務作業に従事する担当者を明確に区別しておくと良いでしょう。担当者は1名または2名までの少人数が望ましいとされています。(従業員の規模によっては2人以上必要となる場合があります)実施規定には氏名を明記する必要があります。

ストレスチェック担当者は知っておきたい、働く人によく見られるストレス性の病気

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近年、社員を取り巻く環境は急激に変化しています。終身雇用の崩壊、成果主義の導入、派遣や契約社員といった雇用状態の変化など、労働環境が厳しくなっているのが現状です。それに加えて職場の人間関係など、ストレスが原因で発症する病気が増加しています。
ここで、担当者の方はぜひ把握しておきたい、「働く人がなりやすいストレス性の病気を5つ」をご紹介します。

1.うつ病

食欲がない、眠れない、気分が落ち込み何をしても楽しめないといったことが続いている場合、うつ病の可能性があります。精神的ストレスや身体的ストレスが重なり、脳の機能障害が起きている状態がうつ病です。脳がうまく働いてくれないので、考え方が否定的になり自分がダメな人間と感じてしまいます。うつ病は早めに治療をすれば、改善が早いといわれています。無理をせず、早めに専門機関に相談することをおすすめします。

2.適応障害

適応障害は、身体症状としてイライラ感、不安、頭痛、動悸、倦怠感があります。行動面の症状としては、無断欠席や、物を壊すなどがあります。ある特定の状況や出来事が、その人にとって辛いと感じられ精神や症状に現れる心の病気です。うつ病と似ているところもありますが、適応障害はストレスとなる状況や出来事がはっきりしているので、その原因から離れると症状は次第に改善します。

3.パニック障害

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突然理由も無く、動悸やめまい、発汗、吐き気、手足の震えなどの発作を起こし、そのため生活に支障が出ている状態をパニック障害といいます。自分ではコントロールし難く、また発作が起きたらどうしようと不安になり、外出ができなくなってしまうことがあります。パニック障害は薬による治療とあわせて、少しずつ苦手なことに慣れていく心理療法が行われます。自分のペースで取り組むことが大切です。

4.睡眠障害

睡眠障害とは、睡眠に何らかの問題がある状態のことをいいます。睡眠障害というと、不眠症を考えがちですが、眠れないイコール不眠症ではありません。不眠の原因には、環境や精神的、身体的な病気からくるもの、また薬によって引き起こされるものなど様々な症状があります。一方、睡眠障害は、不眠だけではなく昼間眠たくてしかたがない状態、睡眠中に起きる病的な行動や運動といった症状があります。睡眠障害は1つの原因や病気だけではなく、いくつかの要因やストレスが重なって発症することも多くみられ、その原因によって治療法も異なります。適切な治療を受けるためにも、自分の睡眠状態や睡眠の問題を把握しておくことが大事です。

5.自立神経失調症

強いストレスやそれが長く続くような場合、ストレスに対して調整ができなくなり、いろいろな精神や、身体に伴う症状が出ます。頭痛やめまい、肩こりや手足の冷え、さらにイライラしたり、寝つきが悪くなったりなど症状の現れ方や現れる体の部位はさまざまです。こういった症状が移り変わったり、また複雑にからみ合ったりすることもあり、容易に解決がつきにくいのも特徴のひとつです。こうした状態に苛立ってストレスを増やし、さらに症状をこじらせることも少なくありません。

ストレスチェックは、事業者と社員が共にメンタルヘルスに対する意識を高め、積極的な未然防止策を行うきっかけを作ることだと言えます。ストレスチェックを行うことでストレス性の病気の発病の予防、早期発見、高ストレス者に対し重症化しないようにすることができます。また、本人が自分のストレスに気づくことができるように促すとともに、事業者や社員にとって働きやすい職場作りを行うなどの利点があり、重要な実務といえます。ストレスチェック担当者は、これらを把握したうえで、健全な職場づくりを目指しましょう。

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