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企業でできる防災対策7選|災害が発生したあとの対処法も紹介

近年地震が頻発化しており、防災対策の重要性が高まっています。企業規模や事業内容に応じた防災対策を行なっていなければ、災害による損失は大きくなります。従業員や企業の資産を守り、事業を継続させるために防災対策について理解しておきましょう。

この記事では、企業でできる防災対策について解説します。企業の事例や災害発生後の対処法も紹介するので、防災対策の見直しを検討している方は参考にしてください。

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編集者:坂田健太(さかた けんた)

トヨクモ株式会社 マーケティング本部 プロモーショングループに所属。防災士。
2021年、トヨクモ株式会社に入社し、災害時の安否確認を自動化する『安否確認サービス2』の導入提案やサポートに従事。現在は、BCP関連のセミナー講師やトヨクモが運営するメディア『みんなのBCP』運営を通して、BCPの重要性や災害対策、企業防災を啓蒙する。

企業における防災対策の重要性

企業における防災対策の重要性が高い理由は、以下の3つです。

  • 従業員の安全を確保するため
  • 企業の資産を保護するため
  • 事業を早急に復旧させるため

災害が発生した際にまず考えなければならないのは、従業員の安全の確保です。従業員全員が無事に避難できるよう、避難経路を確保するなど、防災対策を実施する必要があります。また、設備や在庫は事業の継続に必要不可欠であるため、適切に防災対策を行って損失を抑えましょう。

事業が中断する期間が長くなればなるほど、企業の存続は危うくなります。顧客や従業員、取引先のためにも、事業を早急に復旧することが重要です。

企業でできる防災対策

ここでは、企業でできる防災対策を紹介します。

  • 防災担当者を決める
  • 避難経路・避難場所を明確にする
  • オフィス家具に転倒防止策を施す
  • 備蓄品を用意する
  • 保険に加入する
  • 防災研修を実施する
  • 安否確認システムを導入する

防災担当者を決める

災害が発生した際は現場が混乱しやすく、誰に連絡を取ればよいのか分からなくなることがあります。災害発生時に主体となって動く防災担当者を決めておくと、連絡する相手が明確になるため、混乱を最小限に抑えることが可能です。

防災担当者は、災害発生時の情報の集約と指揮を担います。担当者名と連絡手段、連絡先を従業員全員に共有しておきましょう。それにより、災害発生時にも情報をスムーズに伝達できます。規模の大きな会社であれば、部署ごとに担当者を決めておくことがおすすめです。

避難経路・避難場所を明確にする

災害が発生した際に従業員が無事に避難するために、避難経路と避難場所を明確にしておきます。オフィスや生産設備などから屋外に出るための避難経路に加えて、一次避難先と二次避難先を決める必要があります。避難経路と避難場所は、防災訓練を通じて従業員に共有しましょう。

避難経路を荷物でふさいでいると避難できません。そのため、避難経路であることを周知徹底して、普段から障害物となるものを置かないように注意しなければなりません。

オフィス家具に転倒防止策を施す

災害発生時にオフィス家具が倒れないように、転倒防止策を講じることが重要です。東京都防災ホームページでは、オフィス家具の転倒防止策として以下の方法を紹介しています。

  • 金具で床・壁下地の鉄骨・コンクリートなどとボルトで固定する
  • 上下二段式の家具は上下連結する
  • 家具の左右または後ろ側の家具を相互に連結する
  • 扉の開放防止対策や引き出しの飛び出し防止対策のために、ラッチ付きやセーフティロック付きの家具を選ぶ。故障したら修理する
  • 家具類の扉や引き出しは開けたままにせず、使用頻度の低いところは施錠する
  • ガラスには飛散防止フィルムを貼る
  • 避難経路をふさがない位置に家具類を配置する
  • 重い収納物を下に入れて、重心を下げる
  • 家具の上に物を置かない
  • 時計・額縁・掲示板などは落下しないように固定する
  • 普段使っているデスク周辺には背の高い家具を置かない
  • 避難経路を確保した家具の配置をする
  • 家具を間仕切り壁代わりに使用しない
  • 高いところに設置してあるものは、しっかりと固定しておき、万一落下しても被害が出ないところに設置する

▲出典:東京都防災ホームページ

また、東京都防災ホームページでは、デスク周辺、壁面収納家具、中間置収納家具などさまざまなオフィス家具の固定方法を紹介しています。まだ固定していないという企業の担当者は、参考にするとよいでしょう。

備蓄品(防災グッズ)を用意する

災害が発生した際、従業員は事業所で避難することがあるため、備蓄品を用意しておきましょう。用意する備蓄品の種類や目安は、以下のとおりです。

【備蓄品リスト】

  • 飲料水(1人あたり9L:3L×3日分)
  • 主食(1人当たり9食:3食×3日分)
  • 毛布・保温シート(1人あたり1枚)
  • 乾電池・非常用電源
  • 懐中電灯
  • 携帯ラジオ
  • 衛生用品
  • 救急医療薬品類
  • 簡易トイレ

東京都条例第十七号 東京都帰宅困難者対策条例の第七条では、3日分の飲料水や食料、そのほか物資を備えるように努めなければならないと定めています。

第七条事業者は、大規模災害の発生時において、管理する事業所その他の施設及び設備の安全性並びに周辺の状況を確認の上、従業者に対する当該施設内での待機の指示その他の必要な措置を講じることにより、従業者が一斉に帰宅することの抑制に努めなければならない。
2 事業者は、前項に規定する従業者の施設内での待機を維持するために、知事が別に定めるところにより、従業者の三日分の飲料水、食糧その他災害時における必要な物資を備蓄するよう努めなければならない。

(引用:東京都条例第十七号 東京都帰宅困難者対策条例

災害はいつ発生するか完全に予測することは困難であるため、備蓄品を用意してからしばらく災害が発生しない可能性があります。飲料水や食料には保管期間が設定されており、社内に用意してから保管期間が切れるまで災害が発生しないこともあるでしょう。

災害が発生していざ使用しようと思ったときに保管期間が切れていたという事態を防ぐために、保管期間を管理し、定期的に交換しましょう。

保険に加入する

地震や火災などの災害は、企業に大きな損失を発生させることがあるため、火災保険や地震保険に加入しておく重要性は非常に高いです。保険に加入しておくと、万が一の災害発生時にも保険金を受け取れるため、経済的な被害を大幅に軽減できます。

防災研修を実施する

災害が発生した際に取るべき行動は、防災担当者に加えて、従業員も把握しておく必要があります。従業員一人ひとりが行動できるように、防災研修を実施して、従業員の理解を深めましょう。研修内容の具体例には、以下のようなものが挙げられます。

  • 身の守り方
  • 避難の方法
  • 心肺蘇生など救命方法

就業時間外に災害が発生する可能性もあるため、家庭でできる防災対策も研修内容に組み込みましょう。

安否確認システムを導入する

安否確認システムの導入も、防災対策に有効です。

安否確認システムとは、迅速に従業員の現状を把握するための機能を備えたサービスです。災害が発生した際に自動で通知を送信し、従業員からの回答結果を自動で集計するため、短時間で効率的に従業員の安否を確認し、緊急対応できる人数を把握できます。

安否確認システムの利用には、初期費用や月額費用が発生します。災害はいつ発生するか予測困難であるため、災害が発生しない間にも費用を払い続けなければなりません。継続して利用できるように、無理なく支払える料金プランのサービスを選びましょう。平常時に利用できる機能を備えたサービスを選ぶこともおすすめです。

トヨクモの「安否確認サービス2」がおすすめ

トヨクモの『安否確認サービス2』は、AWSの堅牢なデータセンターで運用している安否確認システムです。アクセスの集中しやすい災害発生時にも安定した稼働を実現しています。

事前に通知条件を設定しておくと、条件を満たす災害が発生した際に自動で従業員に通知が送信されます。通知はメールアドレス、専用アプリ、LINE(オプション機能)の3種類に送信することが可能で、未達を防止しています。さらに、回答していない従業員に対しては自動で通知が再送信されるため、未回答率を最小限に抑えているのも特徴です。

これまで3,500社以上の企業で導入されており、利用継続率は99.8%を誇っています。多くの企業で満足されているサービスであり、初めて利用する方でも安心して導入できるでしょう。初期費用は0円で、最低契約期間の設定はありません。ぜひ導入を検討してください。

初期費用・解約費用(税抜)0円
月額費用(税抜)ライト:6,800円/プレミア:8,800円/ファミリー:10,800円/エンタープライズ:14,800円
最低利用期間なし
主な機能外部システム連携/通知条件の設定/予行練習/自動一斉送信/回答結果の自動集計/家族の安否確認/災害以外のお知らせ送信ほか
無料お試しあり(30日間の無料お試し)

防災対策に取り組んでいる企業の事例

ここでは、実際に防災対策に取り組んでいる企業の事例を3つ紹介します。

鹿島建設株式会社

鹿島建設株式会社は、建築物やインフラ施設の設計・施工などを手がける会社です。災害発生時に迅速に行動できるように、初動体制を構築しています。

具体的には、会社から徒歩1時間圏内に居住する社員を1次参集要員、2時間圏内に居住する社員を2次参集要員に任命しています。夜間や休日に災害が発生した際には、いち早く初動活動を行えるように取り組みを進めており、過去には1次参集要員を対象に、休日発災時の参集と拠点立上げの訓練を行いました。

また、マニュアルの充実化や、自社で開発した火災時避難シミュレーションシステムでの避難方法の確認も実施しています。

(参考:国土強靱化 民間の取組事例集

株式会社ケーヒン

株式会社ケーヒンは、自動車部品のシステムメーカーとして、各種システム・モジュールを手がける会社です。東日本大震災で水道などのインフラが長期停止したことや、サーバ停止による生産管理機能が麻痺したことなどの経験から、事業継続を阻害する恐れのあるものすべてに、BCMの構築と運用を開始しました。

具体的には、社内の防災規程と対応マニュアルの見直しを行い、全管理職に落とし込んでいます。また、定期的な防災点検やBCPエキスパートの育成にも力を入れています。さらに、毎年、国内全拠点でBCP訓練を実施し、災害発生時にも主要業務を継続できるように、必要な整備を整えています。

(参考:国土強靱化 民間の取組事例集

株式会社ケーヒン

株式会社ディスコは、精密加工装置の製造ならびに販売、メンテナンスサービスなどを行っている会社です。家族が被災すると従業員も出社困難となります。そのため、従業員の家族を守ることも重要視しており、従業員の家族向けに防災啓発を行っています。

具体的には、家庭での備蓄や耐震固定を推進し、従業員の家族向けに会社見学会を開催しています。会社見学会では家庭の耐震固定の必要性などを説明し、さらに防災グッズを展示することにより、従業員の家族の防災意識の向上を図っています。

(参考:国土強靱化 民間の取組事例集

就業中に災害が発生した場合の対処法

災害の発生に備えることも重要ですが、発生した後どのように行動するのかも理解しておく必要があります。ここでは、就業中に災害が発生した場合の対処法について解説します。

初期救出・初期救護を行う

災害発生時には多くの人が救助を必要としています。すぐに救助が来ない場合には自分たちで救護を行う必要があるため、日頃から応急手当の訓練を実施しておきましょう。

ここでは、東京都防災ホームページで紹介されている、もしものときの対処法について紹介します。

やり方
心肺蘇生法倒れている人の意識を確認するまわりの人にAEDの搬送をお願いする呼吸の乱れがないか10秒以内で確認し、呼吸がなければ胸骨圧迫を開始する胸の中央に両手を重ねて、成人の場合には胸が少なくとも5cm程度沈む強さで圧迫する。1分間で100回のテンポで行い、人工呼吸も行う場合には胸骨圧迫30回と人工呼吸2サイクルを組み合わせる傷病者のあごをあげて気道を確保し、額にあてた手の親指と人差し指で鼻をつまむ。人工呼吸用マウスピースで傷病者の口を覆い、1秒ほど息を吹き込む。その際、胸が持ち上げるのを確認するAEDの電源ボタンを押し、傷病者の胸にパッドを貼り付ける。音声メッセージが流れたら、傷病者から離れ、AEDのボタンを押す。メッセージに従い、すぐに胸骨圧迫を開始する
止血【直接圧迫法】出血している部分にガーゼや清潔な布を直接当てて、手や包帯で強く圧迫する。感染予防のため、ゴム手袋やビニール袋などを必ず着用して行う。
【間接圧迫法】直接圧迫法での止血が難しい場合に行う。心臓に近い動脈を親指などで骨に向かって押さえつけて、血の流れを一時的に止める。肘から先の出血は上腕の内側中心を親指で強く押さえ、脚からの出血は出血している脚を伸ばして、大腿骨の付け根をこぶしで強く押さえる。
切り傷の応急手当て傷口を覆える大きな布や包帯を用意する傷口が汚れている場合には水で洗い流す出血している場合には、減菌ガーゼなどで傷口を保護する包帯を巻く

(参考:東京都防災ホームページ

出火防止・初期消火を行う

地震の揺れがおさまったとしても、安全とは言えません。二次的に発生した火災は被害をさらに大きくするため、火災が発生した際には消化活動を行います。従業員が自主的に消化活動をできるように、訓練を行っておきましょう。

二次災害が発生したら避難する

従業員で消化できないほどの火災が発生した場合など、事業所内が危険と判断した場合には、迅速に屋外へ避難します。そのためにも、普段から避難経路や避難場所は従業員と共有しておきましょう。東京都内の避難場所は以下から検索できます。

(参考:東京都防災マップ

防災対策には安否確認ツールの導入が有効

従業員や企業の資産を守り、事業を継続させるために、企業における防災対策の重要性は非常に高くなっています。災害はいつ発生するか分からないため、今から対策を講じておきましょう。本記事では、企業でできる防災対策として以下のものを紹介しました。

  • 防災担当者を決める
  • 避難経路・避難場所を明確にする
  • オフィス家具に転倒防止策を施す
  • 備蓄品を用意する
  • 保険に加入する
  • 防災研修を実施する
  • 安否確認ツールを導入する

防災対策に加えて、災害が発生した後の対処法についても確認しておくことが重要です。ぜひ本記事の内容を参考に、自社の防災対策を見直してください。

トヨクモでは『安否確認サービス2』という安否確認システムを提供しています。AWSの堅牢なデータセンターで運用しており、災害が発生した際にも安定稼働を実現しています。30日間無料でお試しできるため、興味がある方はぜひ問い合わせてみてください。

安否確認サービス2の製品サイトに遷移します。
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編集者:坂田健太(さかた けんた)

トヨクモ株式会社 マーケティング本部 プロモーショングループに所属。防災士。
2021年、トヨクモ株式会社に入社し、災害時の安否確認を自動化する『安否確認サービス2』の導入提案やサポートに従事。現在は、BCP関連のセミナー講師やトヨクモが運営するメディア『みんなのBCP』運営を通して、BCPの重要性や災害対策、企業防災を啓蒙する。