自助能力を高めよう!代々木公園に宿泊する、SHIBUYA CAMPに参加してきた!〜前編〜

代々木で行われる防災キャンプイベントとは?

みなさん、はじめまして。「みんなのBCP」編集部のトッティといいます。以後、お見知り置きを!

なぜ、こんな登山家の様なリュックを背負って、若者の聖地原宿にいるかというと、「シブヤ大学」さんが主催するSHIBUYA CAMPに参加するためです!

shibuya camp

以前の記事に書いたように、このイベントは、「助かる人になれ。助ける人になれ。」をキーワードに、自助能力の訓練を主眼においています。「自助能力」というと、自分だけ助かれば後は良いのか?と思ってしまいそうですが、その辺りも詳しく聞いてみたいと思います。

では、早速行ってみましょう!

このあたり!
このあたり!

原宿駅から歩いてすぐの代々木公園、今回のキャンプはここで行われます。

受付には大勢のスタッフの方たち
受付には大勢のスタッフの方たち

早速受付を済ませると、テントを支給され、自分たちで組み立てます。

既に設営している人たちがいる
既に設営している人たちがいる

既に設営を始めている人達もいますが、邪魔にならないよう、自分たちのテント設営場所を決めます。

右: LOGOSの方で皆さんのテント設営を手助けしていた 左:僕の友人。今回カメラマンとして呼んだ
右: LOGOSの方で皆さんのテント設営を手助けしていた
左:僕の友人。今回カメラマンとして呼んだ

そこまで大きくないテントですが、慣れていないのでゆっくり建てました。アウトドア製品メーカーのロゴスさんも協賛されていて、テントの貸出だけでなく、設営も手伝ってくれました。

これで良いんですか?と聞く僕
これで良いんですか?と聞く僕

で、その後も教えてもらいなんやかんやで。。。

できた〜!
できた〜!

できました。代々木公園に建てたこのテントで、一晩を過ごします。

さっそく荷物をほうり投げている図
さっそく荷物をほうり投げている図
テントを建てた後は、薪割りをしている人も
テントを建てた後は、薪割りをしている人も

プログラムスタート、まずは主催者の挨拶

皆のテントが完成した後、正式なプログラムが始まり、主催者であるシブヤ大学さんの挨拶や、趣旨説明、諸注意等が終わった後に東京都公園協会さんから災害時の公園の取り組みの説明や、東京ガスさんから火の取り扱いについての注意がありました。

シブヤ大学大木さんの挨拶
シブヤ大学大木さんの挨拶
東京都公園協会さん
東京都公園協会さん
東京ガスさん
東京ガスさん

で、この辺りで各テーブルのコンロに火が着けられます。寒くて話がなかなか頭に入ってこなかったタイミングなので、凄く良かったと思います。

火が灯された!助かった!
火が灯された!助かった〜!
火って本能をくすぐるよね
火って本能をくすぐるよね

その後、今回のミッショントレーナーで、危機管理コンサルタントである浅野竜一(以下、浅野さん)さんからの講義が始まります。

他人を助けるためにも、まず考えるべきは“自助”

元警官で、現在は自衛隊にも教育を行っているという浅野さん
元警官で、現在は自衛隊にも教育を行っているという浅野さん

浅野さんのお話はとても刺激的で、勉強になりました。

曰く、「自衛隊をレクチャーする時も、今回の様に一般の皆さんをレクチャーする時も私にとってはそんなに大きな差はない。レクチャーが終わった時に“なに”ができるようになっているか、目的をどこに置くか、の違いだけだ。自衛隊にはもちろん公助の考え方をレクチャーするが、今回のテーマである“自助”というのは書いて字の通り、自分を助けること。皆さんには今回のレクチャーが終わった時に“自分を助けることができる人間”になっていて欲しい。自助というと、自分だけ助かればよいのか、という様な質問をされることがあるが、言い方を選ばなければその通り。素人である皆さんが自助もままならないまま、他人を助けようとしても被害者・遭難者を増やすだけ。まずは自分の安全をしっかり確保する。その他のことはその後に考えるべき。

なるほど。。。よく分かりました。自分も傷だらけのまま、火災現場に突っ込むシーンが漫画の世界で良くありますが、現実でそれを行うとレスキュー隊の人たちなどに更なる手間や心配、救助作業を生むことになり、結果、総数として救助できる人も減らしてしまう恐れがあるのですね。自助というのは「自分だけ助かれば良い」ではなくて、「他人を助けるためにも、まずは自分が確実に助かる」という意味なのだと理解しました。上記の話だけ聞くと、浅野さんが凄く怖い人の様に感じますが、実際はユーモアを混じえて、お話をされていました。

72時間生き残るために必要なのは「水分」「体温」「体力」

また、生き残るための大きな壁である、被災後の72時間をどう生き抜くかについても、3つの観点から話してくれました。

聞き入る参加者たち
聞き入る参加者たち

水分の補給

被災時に真っ先に思い浮かぶのが「水分」。72時間という限界も、人が水分を摂取せずに活動できる時間から設定されているそうです。なので、被災してから大汗をかいたり、出血したりしたら、必ずしも72時間生き延びることができる訳ではないですよね。できるだけ水分を失わず、かつ補給できる水分を確保することが重要です。

体温の維持

意外と見落とされがちなのが「体温」。真夏であっても雨で濡れたりすると急激に体温が奪われます。体温を失うと、体力の保持が難しくなります。また、一度体温を失うと、再び上昇させるのに多くのカロリーが必要となります。体温が下がる前に、少し暑くてもしっかりとした防寒対策が必要ですね。

体力の保持

最後に「体力」。体力を失わないこと。これは不要な運動、例えばウロウロしたり、何度も同じ場所の被災状況を確認しに行ったりせず、避難所などがあればそこでじっと救助を待つ、ということでしょう。

上記3つが維持・確保されれば、72時間生き延びる確率、すなわち救助される確率が高くなるとのことです。

被災した状況を徹底的にイメージすること

個人的にとても印象に残った言葉がこちらです。

「防災訓練において、重要なのは被災した状況を徹底的にイメージすること。ぼんやりではなく、具体的に被災した状況をイメージし、対応策を考える。どうせイメージしたものなんてそのまま起きるはずない。だからといって、具体的なイメージが無いと何一つ行動できない。見当外れでも良いから具体的に、とにかく具体的にイメージすること。」

これはとてもビビビッときた言葉でした。僕自身「防災」というとどこかぼんやりとした部分があって、逐一行動まで落とし込めて無い部分がありました。自分の人生と同じで具体的な将来像、イメージを持って無いと予想外の外部要因が起きた際に全くハンドリングできませんもんね。急所を突かれた感じでグウの音も出ませんね。

さて、自分の至らなさを嘆いているうちにも、プログラムは進みます。講義が終わった後は市街地調査となります。実際に渋谷の街に出ます。浅野さんの講義は「災害時、市街地のどういった箇所が危険になるか」についても解説してくれたので、災害時にどのようなことに気をつければ良いか意識しながら渋谷の街を歩くのです。

渋谷の街は危険がいっぱい!?

今回はここまでですが、次回は実際に渋谷の街を歩き、被災した前提で避難を行います。どんな危険が発見できるのか?また、雨の降る寒い代々木公園で一夜を明かすことは可能なのか?

渋谷を練り歩くカッパ集団!?
渋谷を練り歩くカッパ集団!?

後編は今回のイベントで得られた気づきもまとめてレポートしたいと思います。乞う、ご期待!

自助能力を高めよう!代々木公園に宿泊する、SHIBUYA CAMPに参加してきた!〜後編〜

自助能力を高めよう!代々木公園に宿泊する、SHIBUYA CAMPに参加してきた!〜最終編〜

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