【首都直下型地震は70%の確率で発生】地下鉄で通勤・通学中に被災したとき安全に避難する方法

【首都直下型地震は70%の確率で発生】地下鉄で通勤・通学中に被災したとき安全に避難する方法

「もしも地下鉄に乗っているときに首都直下型地震が発生したら……」。地震大国・日本で、首都直下型地震の発生する確率*は、30年以内で70%と言われています。

いつ起きるかわからない大地震。通勤や通学で地下鉄に乗車中のとき、首都直下型地震が起きたら何が起こってしまうのでしょうか。一人ひとりが助かるために乗客としてどう行動するべきなのか、一緒に考えてみましょう。

*地震発生確率は、文部科学省地震調査研究推進本部による(2012年1月1日現在)。南関東で発生するM7程度の地震の発生確率

「我先に」の避難は危険!地震発生時から発生後までの行動指針とは

地下鉄乗車中に直下型地震が起きたらどんなことが起き、何をするべきなのでしょうか。ここでは、地震が発生したときに地下鉄に乗っていたケースを想定し、発生時と発生直後、そして避難時の注意点をお伝えします。

<地震発生〜発生直後>ただちに窓ガラスから離れ、車両の中央部へ!
地下鉄各社によると、地震計が震度4の揺れを検知したとき、走行中の車両は緊急停車し、広範囲での停電が起きた場合は、車内は一時的に真っ暗になります。

ここでパニックにならないよう注意が必要です。車両には非常用バッテリーが搭載されているため、しばらく待てば非常用照明が点灯します。また主要駅には非常用発電機があり、車両を動かすことも可能。実際に、東京メトロ東西線で、非常用バッテリー装置を使った自力走行実験を実施しており、葛西駅から南砂町駅までの2.7キロメートルを走行させることに成功しています(2014年1月から実施中の実験)。

したがって、長時間にわたって真っ暗な車両内に閉じ込められてしまうことはありません。まずは冷静になり、係員の指示に従うことが大切です。

■立っているときは窓ガラスから離れ、車両中央に移動すること
地震の揺れを感じたら、まずは割れる危険性のある窓ガラスからなるべく離れます。できるだけ車両中央の手すりや吊り革につかまり、両足でバランスをとって踏ん張り、揺れと急ブレーキに備えましょう。

■座っているときは低い姿勢をとり、頭部を保護。露出している腕や手を守ること

座席に座っている場合には、低い姿勢をとり、頭部を鞄などで保護。ガラスなどの落下物でケガをしないように、露出されている腕や手はなるべく体に密着させて守りましょう。

<避難するとき>線路に飛び出さず、避難は非常口から!
■避難時は勝手に線路に飛び出さないこと
地下鉄が駅間で緊急停止した場合は、勝手に線路に飛び出さず、乗務員の案内を待ちましょう。地下鉄のドアは非常用のドアコックで開きますが、いきなり線路上に飛び出すと、反対車線の車両が暴走する危険性があります。

また、東京メトロ丸ノ内線や銀座線など、路線により高圧電線が線路脇に配線されていることも。仮に接触し感電してしまうと、火傷や心臓麻痺などを引き起こしてしまう可能性もあり、とても危険です。

さらに、乗客が勝手に線路に降りてしまうと、全員の安全確認をとれるまで電車を動かすことができず、運転再開に支障が出るという弊害もあります。

地下鉄は先頭車両と最後尾車両に非常口があるので、案内に従って行動することが大切です。

トンネル内からは避難不可能、最寄り駅まで歩く必要あり

地下鉄は、駅構内が崩壊したり、火災やガス漏れが発生したり、水が流入したりしない限り安全と言われています。ただし、地下鉄トンネル内には避難口がないため、地下から脱出するには、前方か後方にある駅(ホーム)を目指すしかありません。

地下鉄のトンネル内には、足元の壁面に最寄り駅の方向と距離を書いたプレートが貼られています。最寄り駅をめざして歩き、そこから地上に出ることになるでしょう。

地下鉄から避難するとき「パニック」を引き起こさないために駅員ができること


地下鉄の直下型地震の被害に遭ったとき、最も危険なのは、不安やパニックを感じ、災害発生と同時に地上に脱出しようとして、出入り口や階段に殺到すること。

地上までは階段か、停電で止まったエスカレーターを歩いて登る必要がありますが、多くの人が殺到することで、将棋倒しによる圧死者が出る恐れがあります。特にエスカレーターは、階段に比べて一段の段差が高いため、急いで移動すると転倒の危険が増します。一人ひとりが落ち着いた行動で自分の身を守り、秩序を守って無事に地上に出ることが大切です。

次に、駅員の目線から、パニックを防ぐために意識すべきことについて考えてみます。

新潟青陵大学の碓井真史氏によると、パニックを防ぐために意識すべきポイントとして、以下の6つの項目を挙げています。

【パニックを防ぐために意識すべき6つのこと】
①事前に十分な脱出手段を用意しておく。
②不安を高めすぎない。
③パニックのきっかけを防ぐ。(叫び声をあげたり、突然走り出すような人を止める)
④リーダーを作り、統制のとれた避難行動を行う
⑤人のことも考える。自分だけ助かろうとしない。
⑥正しい情報を迅速に伝える

もしも地下鉄の車両で電車が止まって浸水が始まったらどうする?

首都直下型大地震が発生したとき、地下鉄では、海抜ゼロメートル地帯にある地表の換気口などから浸水し、水没してしまう可能性があります。

海抜ゼロメートル地帯とは、海外付近で、地表標高が平均したときの海水面よりも低い土地のこと。東京都23区では、湾岸部のほか、江東区、江戸川区、墨田区、葛飾区のうち荒川の両岸地域、足立区南東部が該当します。

首都圏の地下鉄は、皇居のお堀や河川の下を通っているため、大震災時に大規模な水漏れが起こる可能性を否定できません。

では、もしも自分の乗った地下鉄の車両が、浸水の始まったトンネルの駅と駅の間で止まってしまったら、どうすればよいでしょう。

■大量の水が流れ込む危険性のある「海抜ゼロメートル地帯」では、とにかく高いほうへ逃げること
乗務員の指示誘導に従うことが第一ですが、間に合わない状況で浸水が始まってしまった場合は、水かさが増す前に線路に降り、とにかく高い方向を目指して避難することが大切。高低差のチェックには、内閣府ホームページの防災情報のページにある「大規模水害対策に関する専門調査会」内の地下鉄等の浸水シミュレーション(荒川中心)や、東京動脈Flow-in(Android対応)と呼ばれる、東京メトロが公開しているデータを利用して作られた、地下鉄の位置を3Dで確認できるアプリケーションなどを活用しましょう。

東京動脈Flow-inの使用方法については、以下の公式Youtubeをご覧ください。

都営地下鉄の『防災ハンドブック』では、地震発生時、地震発生後、火災発生時、浸水防止対策、避難対策・安全対策などについて、避難に必要な情報が簡潔にまとめられています。災害時に役立つ小冊子として目を通しておくと安心でしょう。

まとめ

誰もが遭遇したくない「地下鉄内での地震」。それだけに、首都直下型地震発生時に不運にも居合わせてしまった場合は、とっさの冷静な判断と落ち着いた行動が求められます。普段から、利用する駅や車両の構造に気を配ったり、通勤ルート上にある最寄りの避難所の位置を確認したりしておくと、いざという場面でも慌てずに対応できるでしょう。

被災してしまった場合の安否確認の手段についても、自身が地下にとどまっている場合や、総務・防災担当者自身が巻き込まれている場合など、さまざまな状況を想定して備えたいもの。東日本大震災のとき、電話やメールにアクセスが集中し、十分に機能しなくなってしまった教訓があるので、安否確認システムを導入するなど、安否確認の仕組みは構築しましょう。

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