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非常食の賞味期限、把握していますか?「食品廃棄」せずに有効活用する方法

東日本大震災を契機に、非常食の備蓄を急いだ企業も多かったことでしょう。あの震災から5年が経過しました。きっと賞味期限が迫っている非常食もあるはずです。

賞味期限はきちんと把握できていますか?

もちろん、非常食を使う機会がなかったのは幸いなこと。しかし、非常食とはいえ賞味期限切れで大切な食べ物を廃棄してしまうのは抵抗がある、と処分に困っている防災担当者の方も多いのではないでしょうか。

今回は、賞味期限が迫った非常食をただ廃棄するのではなく、有効活用する方策をお届けします。

賞味期限の把握が大前提

災害用非常食の場合、一般的に3年(アルファ化米)から5年(レトルト食品・缶パン)が賞味期限となっている場合が多いようです。賞味期限が切れたからといって、直ちに口に入れることができなくなるわけではありませんが、味・品質の劣化はもちろん、今日ご紹介するような有効活用の道も閉ざされてしまう恐れもあります。

過去には、福井県の駅において、電車が大雪で立ち往生した際に配布された非常食の賞味期限がきれており、口にしてしまった乗客に対して謝罪に追われる事態も

賞味期限を把握していない、または曖昧になっている場合は、直ちに確認するようにして下さい。

防災用品の専門業者に依頼している場合、賞味期限が近づいた際に、担当者から更新の案内があると思います。更新案内は、逃さないようにしましょう。

社内で消費して食品廃棄ゼロへ

缶詰

賞味期限が近づいた非常食を廃棄せずに処分しようとすると、第一に頭に思い浮かべるのは従業員に配布することではないでしょうか。

しかし、無計画に「ご自由にどうぞ」と配布してしまうのではなく、非常食を実食する機会を、防災訓練のプログラムに取り入れてはいかがでしょうか。

防災訓練に非常食を食べる機会を設けることで、無計画な配布と違い、防災への意識向上にもつながります。

大きな災害に見舞われ、先行きが不安かつ、家に戻ることも難しく、避難所の中で長い時間を過ごすほかない状況では、食事は数少ない楽しみの一つになります。また、阪神淡路大震災、東日本大震災など、長い避難生活を余儀なくされた方の中には、単調なメニューや普段食べなれない食材・味付けによって食欲が落ちたり、体調を崩してしまう方も。

帰宅困難や避難所で過ごすことになった場合に備え、防災訓練を通して味や食感を確かめる良い機会でしょう。

また、海外でビジネスを展開している企業の場合、赴任する駐在員に配布するという方法もあります。長期間に渡って食文化が異なる国・地域に赴任する駐在員の中には、日本食が恋しくなったり、郷愁に駆られることもあるでしょう。ご飯やレトルトカレーなどはもちろん、フリーズドライの味噌汁など、和食・日本風の味付けのものを渡すと喜ばれます。

社会貢献につながる活用方法

fooddrive

次に、社会貢献に変わる形で有効活用できる取り組みをご紹介します。

非常食を扱う食品会社の中には、賞味期限が一定期間にまで近づいた際に自動で入れ替えを行うサービスを提供しています。入れ替えられた非常食は、廃棄するのではなく、食糧危機に見舞われている国・地域へ寄付し、社会貢献につなげている事例もあります。

実際、干ばつによる不作に見舞われたアフリカの内陸国や、サイクロンによってインフラが寸断した太平洋の島しょ国など様々な国・地域へ送られている他、2011年の東日本大震災、2015年の関東・東北豪雨の被災地にも送られました。

また、企業が独自に「フードバンク」などへ寄付することも社会貢献につながる活用方法といえるでしょう。

フードバンクとは、もともと1960年代のアメリカ合衆国で始まった運動です。スーパーなど小売店から廃棄される商品や、農家から出た余剰生産食糧などを、地元の教会に寄付し、貧しい人や路上生活者へ配布していました。

現代では、食品会社やスーパーなどの小売店から、中身には問題がないものの、箱や缶に生じた傷・へこみによって販売できなくなった商品を中心に寄付を募り、路上生活者への炊き出しの他、生活困窮家庭へ食料配布を行っています。

日本でも2000年代にフードバンクに取り組む団体が登場しましたが、東日本大震災や子どもの貧困、そして食品廃棄が問題になる中で脚光を浴びている活動です。企業が備蓄していた非常食に関しても寄付を受け付けている団体もあります。

ただし、団体によっては、食品の内容や残り賞味期限によっては受け取りを断られる場合もあります。尚、寄付した食品は人が口にしますので、当然ですが、賞味期限が切れた食品は寄付できません。

「調達」と「活用」のサイクルを計画的に

非常食の調達を急いだ企業の中には、賞味期限を把握できていない、賞味期限を一斉に迎えてしまうという、という事態に陥っている場合もあるでしょう。そして、賞味期限を一斉に迎えてしまうと、入れ替えのコストが増大するだけでなく、いざ寄付しようと思っても、量が膨大な場合は受け取りを断られる可能性も。

賞味期限を分散させるには、一度にすべての備蓄を更新するのではなく、一部を新しいものに入れ替え、更新の対象となった備蓄は従業員への配布・団体などへの寄付を行う、というローテーションを繰り返すと良いでしょう。

このローテーションは、更新のコストを抑え、賞味期限切れリスクを下げると共に、継続した社会貢献の実施にもつながります。

万が一への備蓄としてだけではなく、防災を通した社会貢献に取り組まれてはいかがでしょうか。

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