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安否確認システムに防災無線…災害時、連絡や避難に使えるサービス8選【防災EXPO2016】

2016年7月13日から15日までの3日間、東京ビッグサイトにて、「オフィス防災EXPO 2016」が開催されました。

みんなのBCP編集部では、災害食大賞2016のレポートを行いましたが、防災食以外にも様々な「災害に備える」ためのものやサービスの出展が行われていました。

今回はその中から、災害時に活躍するサービスに絞って写真とともにご紹介します。自社に導入できるものが見つけてみてください。

1. 安否確認サービス(トヨクモ株式会社)

安否確認サービス:トヨクモ株式会社 (旧社名サイボウズスタートアップス)

安否確認サービス」は、災害時の社員同士の通信を行うためのサービスです。基本的な機能として、予め登録している社員全員の連絡先に、安否確認メッセージや気象庁の災害情報を自動で一斉送信が可能。

こうしたサービスで最も大切なことは、災害時にしっかり機能することです。その点、「安否確認サービス」では、メインシステムをシンガポールに設置。さらにバックアップを日本とアメリカにも設置しているため、国内でどんな災害が起きても稼働できるシステムとなっているのです。

災害対策を指示するための方法として、一斉通達が行えるメール、アプリ内の掲示板、アプリ内で議論ができるメッセージの3種類のコミュニケーション手段が用意。安否確認だけではない、非常時のコミュニケーション全般に活用できるサービスとなっています。今や企業に必須といっても過言ではない、従業員の安否確認を行うサービス。導入を検討してみてはいかがでしょうか。

2. 衛星電話(SoftBank)

衛星電話(SoftBank)

ソフトバンクからは衛星電話が出展されていました。衛星電話とはその名の通り、衛星経由で通信する電話です。国内の通信網が麻痺したときや、海外でも使えて、通信インフラのない国でも連絡が取れるという代物。

特徴的なのは、衛星電話としては日本で初めて、警察、消防・救急(東京都のみ)、海上保安庁へ発信が可能という点です。

また、衛星電話として国内最小・最軽量のモデルで持ち運びがしやすく、防水・防塵にも対応していて過酷な環境でも使用可能。

災害時に活用できるのはもちろんですが、もし海外出張の多い社員がいる場合、一台は備えておくといいかもしれません。

3. mcAccess(一般財団法人 移動無線センター)

mcAccess(一般財団法人 移動無線センター)

災害時の通信手段として便利なのが無線機です。防災EXPOでも無線機の出展はいくつかありました。こちらの「mcAccess」は、デジタルMCA無線というタクシーでも使っている無線を活用している機器で、小型でリーズナブルなモデルです。

一斉同時通信ができるので、社員が離れて行動しなければならない事態でも連絡を取り合うことが可能です。事業を継続するために、非常時の通信手段を用意しておくことは必須。各拠点に1つは備えておいたり、社員がオフィスから移動するときのため複数個、社内にストックしておくといいでしょう。

4. ゆれぽーと(株式会社アイザック)

ゆれぽーと(株式会社アイザック)

緊急地震速報には、高度利用者向けと一般利用者向けの2種類に分かれていることをご存知でしょうか。テレビやラジオ、携帯電話で送られるものが一般利用者向けで、「ゆれぽーと」のような専用端末に送られるものが高度利用者向けです。

高度利用者向けは速報の時点で震度が通知されることと、一般利用者向けよりも早くに発生がわかることなどの違いがあります。工場や病院といった地震の被害が甚大なものとなる可能性のある場では、欠かせないサービスといえるでしょう。

「ゆれぽーと」は設置場所を登録することで、より正確な時間と震度がわかるほか、他の機器と連動することで、館内音声で放送したり、工場であれば危険物を扱う機器を停止したり、ビルであればエレベーターを制御するといったことが可能です。

5. スマホBCPサービス(一般社団法人まちかど防災「減災塾」)

スマホBCPサービス(一般社団法人まちかど防災「減災塾」)

こちらは、スマホでBCPが見られる便利なサービスです。もし被災して避難しなければならないとき、紙のBCPでは閲覧することが難しいこともあるはず。「スマホBCPサービス」であれば、災害時にスマホで閲覧できるので、社員一人ひとりが災害時にどうするべきかを確認できます。

また、ダウンロードして閲覧できるので、通信が途絶えても大丈夫です。既存のBCPをそのまま使うスタンダード、既存BCPを自社に合うようにカスタマイズできるイージーカスタマイズ、プロがヒヤリングし会社に合わせたBCPを作成するフルカスタマイズの、3つの利用プランがあります。

また、サービス上でBCPをクイズ形式でテストすることができるため、社員の研修用途にも使えます。

6. 使えるCloud Backup(使えるねっと株式会社)

使えるCloud Backup(使えるねっと株式会社)

クラウド上にデータをバックアップできる「使えるCloud Backup」。災害時、事業を継続する上で最も欠かせないのが、データの消失を防ぐことです。そのためには事前のデータのバックアップは必須。

中でも最も良い方法は、クラウド上に保存することです。この「使えるCloud Backup」であれば、たったの5分でクラウド上にバックアップが取れるのです。

サービスを運営する使えるねっと株式会社は、レンタルサーバーを保有していて、通常のクラウドサービスも展開しています。ブースには社長のジェイソン・フリッシュさんが立ち、自ら説明されていました。

7. 防災デジタルサイネージ(Live-Board、旭硝子など)

電車内や駅構内、店頭、企業など、今やあらゆる場所に置かれているデジタルサイネージ。そんなデジタルサイネージが防災時に災害情報を発信する端末になる防災デジタルサイネージの展示も行われていました。

複数のメーカーがデモとして展示されていて、緊急地震速報が発令した際にどう活用されるのかを体験できるような作りとなっていました。

当メディアでも取り上げた防災デジタルサイネージは、平常時は通常のデジタルサイネージとして広告や情報発信に使えるので、導入して損はないサービスです。

8. AEDレンタルサービス(関綜エンジニアリング株式会社)

AEDレンタルサービス(関綜エンジニアリング株式会社)

AEDは心停止に対して電気的なショックによって、心臓を動かすことを試みる医療機器です。公共施設に広く設置しているので馴染みのあるのではないでしょうか。

そんなAEDのレンタルサービスを、関綜エンジニアリングさんで提供しています。卓上ボックスタイプと、据え置きタイプの2種類があります。オフィスに置く場合、目に留まる位置に設置でき、よく目立つ据え置きタイプがオススメ。

リスク軽減のために災害時に役立つサービスの導入を

通信手段からAEDまで、災害時、企業が備えておかなければならないサービスを、防災EXPOのブースごとに紹介してきました。

もしこうしたサービスを導入していなければ、災害発生時、社員の命を危険に晒すことになってしまいます。予め、無用なリスクは軽減しておくために、サービスの導入を検討しておきましょう。

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